Dash Berlin(ダッシュ・ベルリン)は、オランダ出身で昨今のトランスシーンに強い影響力を持つプロデューサーの一人だろう。2017年のDJMagTOP100では、20位に、2012年には、自身の最高位である7位に君臨していたEDMプロデューサーである。


Dash Berlinは、オランダ人DJのEelke Kalberg、Sebastiaan Molijn、Jeffrey Sutorius​という3人のメンバーにより構成された3人組みのプロジェクトで、中でもJeffrey Sutorius​が様々なフェスでDJをしていることが多い。Eelke Kalberg、Sebastiaan Molijnの2人はあまり表に出てこないことが多いため、Jeffrey = Dash Berlinという認識で問題ないのではないだろうか。

そんなDash Berlinがキャリアをスタートさせたのは2006年。そして間もなく、2007年に『Till the Sky Falls Down』で一躍その名を轟かせることになる。

『Till the Sky Falls Down』は、3000万回を超えるYouTube再生数を誇る人気曲だ。

Dash Berlinは、EDM界の皇帝とも言われるArmin van Buurenのレーベル『ArmadaMusic』と契約し、以降、着実にヒットチューンをリリースしていく。
Dash BerlinはUltra Music Festivalの常連であるだけではなく、EDC(Electric Daisy Carnival)にも参戦している。今では世界中のクラブを飛び回る世界的DJ/プロデューサーと言っても過言ではない。
 

こちらが昨年のUltra Music Festival Miami 2017のDash Berlinのプレイだ。

Dash Berlinはダッチトランスというジャンルで活躍している。ダッチトランスの発祥地はオランダ。オランダ人プロデューサーが作り上げる壮大でメロディアスなトランスのことを指していたが、今ではトランスと言えば概ねダッチトランスのことを指すことが多いため、あまり『ダッチトランス』というワードが使われることはなくなってきている。さらに昨今では、そのダッチトランスの壮大感を残しつつボーカルが入ったものは「プログレッシブ・ハウス」と呼ばれており、ジャンルの垣根がなくなってきている節がある。

Dash Berlinも同様で、Emma Hewitt(エマ・ヒューイット)など、EDM界で有名なシンガーをフューチャリングしたトラックが多いのもポイントだ。ダンスミュージックの中でも特に聴きやすい部類だと思うので、EDM初心者にもオススメしたいプロデューサーである。

中でも、特に心地良いサウンドを聴かせてくれるお勧めトラックをいくつかピックアップしてみた。

Dash Berlin feat. Emma Hewitt - Waiting

DashBerlinの代表曲のひとつ。Emmaの歌声が心地よく響く。
Dash Berlin & Syzz - This Is Who We Are


アンセムのような壮大なスケールを感じるトラック。MVではJeffreyがランボルギーニを走らせ好演している。
Dash Berlin ft. Roxanne Emery - Shelter

上記はイギリスのシンガー、Roxanne Emery(ロクサーン・エメリー)をフューチャーしたトラック。哀愁感のあるメロディを歌いあげてる。ちなみにロクサーンは、あのイギリス人プロデューサーGareth Emery(ガレス・エメリー)の妹だ。

Dash Berlinは、昨年2017年にArmadaのレーベルから『We Are: Part 2』というアルバムをリリースしている。実質ベストアルバムのようなラインナップになっているので、興味が沸いたら手にとってみてはいかがだろうか?

【Dash BerlinのSpotifyは下記リンクから】
https://open.spotify.com/artist/1xT5p0VBpnZDrvVSjX9sri
 

Written by Mizuki Ryo