日本国内で開催されている野外フェスティバルは数多くあるが、その中でも音にストイックなクラバーからファミリーまで幅広い層からの支持を得ているのが、4月28日(土)~4月30日(月)に渡って東伊豆クロスカントリーコースで開催された「Rainbow Disco Club(レインボー・ディスコ・クラブ)」だ。(以下、RDC)
 
Photo by : Masanori Naruse

東京から電車でおよそ2時間半ほどの会場には、新緑眩しい大自然とピースフルな空気感が広がる。雰囲気抜群の中、国内外のトップアーティストらによる音楽を3日間たっぷりと楽しめるとあって、RDC のために遠方や海外から訪れる人も多い。

RDC と言えば、メインステージに程近い場所にキッズエリアが併設されており、小さなお子様を連れたファミリーでも思う存分楽しめるホスピタリティが充実していることも特徴的。カラフルでかわいらしいアクティビティで遊んだり、ボランティアスタッフと共に会場周辺を散策したりと、自然と触れ合いながら思いっきり遊ぶ笑顔の子供達で溢れていた。

また会場内はペットの入場も可能となっており、愛犬同伴で楽しんでいる人も多かった。ステージ前の芝生で自由に踊るも良し、ハンモックやチェアーでまったりと聴くも良し。この良い意味でのんびりとゆるい雰囲気が多くの人々を魅了している。

Photo by : Jiroken
 
Photo by : Ken Kawamura

エントランスをくぐり、キャンプサイトに向かう途中には多彩なベンダーが立ち並ぶ。RDC に毎年遊びに来ている人の中には、年に一度味わえるご当地フードを楽しみにしている人も多い。地元で獲れた新鮮な魚、ラーメン、焼きたてのパンやピザが楽しめるほか、足湯やマッサージでリラックスできるチルスペースや、雑貨などを販売するお店も多数出店していた。
 
Photo by : Jiroken

また今年からメインステージ裏のエリアには新たにクラフトビールとビオワインを楽しめる大人の空間 TESTE BAR も登場。

Photo by : Jiroken

朝、昼、夜と時間帯によって色々な顔を見せてくれるのが魅力の一つである RDC 。日が暮れると、山間にはストイックでアグレッシブな音が響き、ミニマルなライティングとスモーク演出によって、日中のまったりとした雰囲気とは対照的な幻想的な空間へと変貌する。

Photo by : Jiroken

今年は、オランダの名門レーベル「Rush Hour」より、Antal、San Proper、 Hunee といったお馴染みのアーティストはもちろん、Edward、Sassy J、国内からも Yoshinori Hayashi、Gonno といった実力派アーティストが揃った。

また日本が世界に誇るアーティスト DJ Nobu とダンサーとしてのルーツを持つ US アンダーグラウンド・ハウスシーンを牽引する Joey Anderson、UK出身でエレクトロ・ミュージックの最重要人物である Four Tet Floating Points によるB2Bという、今後日本で観ることができるのか分からないような夢のラインナップも実現。この日この場所にいた人々にしか味わえない贅沢な時間となった。
 
Photo by : Masanori Naruse

メインステージの音が21時に止まると、人々は Red Bull Music ステージへ移動。Soichi Terada × Kuniyuki × sauce81Gonno × MasumuraDJ Masda × Eli Verveineら、国内外の豪華アーティストによる貴重なライブセッションが行われ、こちらでも音が止まるその瞬間までフロアは熱狂に包まれていた。
 
Photo by : Suguru Saito

天候に恵まれた今年の RDC だが、最終日に空を見上げるとなんと一つの雲が虹色に染められていた。これは彩雲という現象らしいのだが、"レインボー"の名がついた RDC に相応しいこの雲の出現は多くの人を幸せな気分にさせてくれた。

Photo by : Jiroken

こんな奇跡も起こった2018年の RDC であったが、来年の開催がすでに待ち遠しい。まだ RDC に遊びに行ったことがない方も、ぜひ来年は伊豆で日本有数の野外フェスを体感してみてはいかがだろうか。

Written by Yurie