「冬場は夏場よりも音楽をヘッドフォンで聴く」という方は多いのではないだろうか。
朝晩にはマイナスにまで下がる気温の1月、2月、そのまま歩いていると、風が強い時などは耳が切れそうに痛むし、それに引き換え確かにヘッドフォンをしているとイヤーマフ代わりになって耳が温かい。しかも、冬の風情と相まって、聴いている曲によってはなんともエモい心情に……。

また、寒い冬場にどうしてもお尻が重くなり、ライブやクラブに行かずに家に引きこもりがちの音楽ファンの中には、家の壁が薄いという理由で室内でもヘッドフォンをして音楽をガンガン聴いている方もいるだろう。とにかく冬は、ヘッドフォンと相性が良い季節である。


しかし、ヘッドフォンを使用する機会が多いと、それだけ耳に疲労も溜まりやすくなる。特に、普段から爆音にさらされることが多いクラバーなどは、ヘッドフォンで音楽を聴いていても、ついつい音量を必要以上に上げていたり、またヘッドフォンによっては高音域や低音域等に偏っているため、それらがなおのこと耳に疲労を蓄積しやすくする原因となってしまっていることも。

そして、街中で散歩中にヘッドフォンで音楽を聴くのは楽しいものだが、街の中は常に騒音で溢れている。ノイズキャンセリング機能がついたヘッドフォンを使用している場合は、ある程度外部の音がシャットダウンされた状態で音楽を聴くことができるため、ボリュームをそこまで上げずに済むが、そうではない場合は外部の騒音よりも更に大きな音にしなければ音楽がはっきりと聴こえ難いため、どんどんボリュームを上げてしまうことも多い。


更に、冬場の温度も耳の疲労を促進する要因の一つとなっている。冬の寒さが耳とその周辺の血行を悪化させ、耳の疲労の一因となっている場合も多い。冬の寒さやヘッドフォンによる耳の疲労は、たかが疲労、と侮らない方が良いかもしれない。耳の疲労は様々な体調不良を引き起こす原因の一つとなってしまっているかもしれないのだ!

過去記事>>【難聴の恐怖】クラブ、イベントに良く行く人、いつも音楽を聴いている人は要注意!? きちんと予防して快適音楽ライフ!​
 

耳が疲れるとどうなるの?

「耳が疲れる」と言っても、あまり実感がわかないのでわからない、という方もいるかもしれない。でも、長時間ヘッドフォンをしていて肩こりや首のこりを感じたり、なんとなく頭や顔が重い感じがするなぁ……と思ったら、それは耳の疲れのサインかも!? 早速耳をケアしてあげよう。

耳の疲労は難聴や、側頭部が緊張状態となるため肩や首のこりを引き起こすことも。肩こり、首のこりは、ご存知の通り、悪化すると吐き気や頭痛、めまいまで引き起こされてしまうので要注意だ。


 

耳が疲れてハゲる???

また、更に厄介なことに、頭部の血行不良にも繋がり、髪質の悪化、さらには抜け毛の原因となってしまうことも……耳の疲労がひいてはハゲに繋がるかもしれない、なんて考えたくもないことだが、いくつになっても若々しい姿でクラブ遊びし続けたいと考えているクラバーや音楽ファンは、気をつけておきたいところ……。


 

耳が疲れた時に効果的な解決策は?

まずは、耳が疲れたら「何も聴かない」ことが大切だ。15分でも30分でも良いので、音楽を聞かずに静かな場所で過ごそう。ただし、特に都心で生活している方などは、静かにしたくてもなかなか静かにできない、という場合もあるだろう。そんな時には、工事現場用の防音ヘッドフォンを活用すると良いだろう。

耳たぶの裏側にある首の窪んだ部分を押したり、耳たぶを掴んで軽く引っ張るのも、耳の疲労に効果的だ。耳の裏側から首筋を下に、そして鎖骨を肩側から中央に向けて撫で下ろし、首筋のリンパの流れを促進させるのも◎。


また、耳の冷えは耳の疲労や脳の冷えにも繋がるため、耳を温めるのも良いようだ。耳には多数の毛細血管が通っており、リンパも集中している。耳を温めることにより、顔と頭皮のリンパと血行促進にも繋がるという。

手が温かい人は、手のひらで単純に耳をしばらく覆ってあげるだけでもだいぶ違うが、より効果的に耳を温めたいのであれば、タオルを濡らして軽く絞り、1分程度電子レンジで温めてホットタオルを作って耳に当てると更に効果的だし、気持ちも良い。ホッカイロを持っている場合は、ホッカイロを耳に当てるのも良いだろう。ただし、どちらもヤケドには注意しよう。

Written by きのや