24時間で投稿が消える機能は、記録として永続的に残らないため、通常の投稿よりも気軽に投稿しやすく、非常に使い勝手が良いものとして人気を博している。

この機能は、Instagram のストーリー機能をはじめとし、SnapChat、YouTube、LinkedIn 等の数多くのプラットフォームにて採用されており、投稿によって自分をアピールしたり周囲と繋がりたいけれど過去の証拠に縛られたくはない、といった若者たちから絶大な支持を集めており、企業やアーティスト、有名人たちにも盛んに利用されている。

今、Twitter もようやくその機能を実装しようとしているようだ、

CNN の報道によると、現地時間2020年3月4日(水)、Twitter 社が「「Fleets(フリート)」と呼ばれる新機能をテスト中だと公表。Fleets とは、Instagram のストーリー機能同様、24時間で投稿が自動的に消えるという機能だ。なお、同日公開されたテスト版は、現在はブラジルでのみ利用可能となっている。

なお、通常の Tweets(ツイート)とは異なり、Fleets はリツイート、いいね、返信機能がなく、ユーザーは Instagram のストーリー機能と同様に、ダイレクトメッセージでのみ反応・応答が可能となる。

更に、Fleets は通常のツイートのようにタイムラインには表示されず、ユーザーのプロフィール画像をタップすることにより表示されるとのことだ。
 
 

「多くの人は、誰にでも見えて返信できるツイートは永続的で、どれだけの「いいね」やリツイートを手に入れられるのかについて演出的に感じたりするため、ツイートすることを快適とは感じない」

「我々は、人々がツイートする可能性が低いちょっとした考えの共有を、Fleets がサポートできればと考えている」

と、このニュースを発表したTwitter のプロダクト・リードである Kayvon Beykpour は語っている。


現状では、Twitter は永続的な記録であるため、ユーザーは就職の面接等で説明する必要があるかもしれないツイートを躊躇している可能性がある。過去にも、ユーザーの古いツイートが掘り起こされて、炎上の元となったことは少なくない。

しかし Twitter の動きは、この消える投稿の誤報についてをどのように処理するのかについて疑問を投げかけている。返信機能がない点については、投稿の潜在的なリーチを制限するものの、特にそのユーザーが多くのフォロワーを抱えている場合、結局多数の人がそれを見ることができる。

Twitter の広報担当者は、Fleets にはツイートと同じルールが適用され、会社は違反者に対して執行措置を講じると述べた。ユーザーは違反コンテンツを報告することができるとのことだ。
Twitter はルール違反を強制するために削除された Fleets のコピーを一定期間保持するため、何かあった際には、その Fleets に対してルール違反を申し立てることができ、その後それらの投稿は Twitter のシステムから削除されるとのことだ。

ソーシャルメディアネットワークでは、「いいね」等が一部の人々にとってはプレッシャーになっているため、それを軽減させる方法を模索しており、それによってエンゲージメントを高め、ユーザーがより快適に投稿を共有できるように促すことができる。特に Instagram では「いいね」が人気の尺度として使用されていることが多いため、一部のユーザーはそこに自尊心を結びつけている場合もある。

Fleets 機能は、Twitter 社が Instagram ストーリー等の機能の開発に取り組んでいた Facebook、Instagram の元従業員たちが始めたスタートアップ企業 Chroma Labs を買収したことにより実現した機能であるとのことだ。