Kanye West（カニエ・ウエスト）は先日、2020年の11月に開催されるアメリカの大統領選への出馬を表明し、多くの人々を驚かせていたが、大統領選への出馬に際し、政策についての公約を発表した。

それによると、カニエは「中絶反対」「Covid-19ワクチンへの懐疑的な姿勢」「学校でのカトリック教育を復活させる」という点に重点を置いているようだ。他にもなかなか極端に偏ったものが多く、特に宗教がらみのものが多いため、日本人の視点から見ると少し奇異な印象を受けてしまうのではないだろうか。

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右のパーティー（政党）でも左のパーティーでもない「バースデーパーティー」……？？

Forbes のインタビューに対し、カニエは「自分がもし大統領選で勝利した場合、バースデーパーティーとなる」と発表した。この意味は、アメリカでは Right Partyが共和党、Left Party が民主党なので、それとはまた違う独自の党となる、ということであるようだ。

また、カニエのキャンペーンスローガンは「YES」であり、これは Barack Obama（バラク・オバマ）前大統領の「Yes we can」のシンプルバージョンであるという。
 

「オバマもトランプも俺もビル・クリントンもスペシャル、でもバイデンはスペシャルじゃない」

カニエは多くの州で、投票用紙に掲載される締切に間に合わなかったとのことだが、コロナウイするのために後発者として加えられるだろうと主張しているとのことで、それを実現させるために「ホワイトハウス、バイデン、ジャレッド・クシュナーと話をする」と言っていたとのことだが、一方で彼はバイデンについて批判的であるという。カニエは下のように語っているとのことだ。

「オバマはスペシャルだ。トランプはスペシャルだ。我々はカニエ・ウエストはスペシャルだと言っている。アメリカはスペシャルな先導者を必要としている。ビル・クリントン？ スペシャルだ。ジョー・バイデンはスペシャルじゃない」

カニエのキャンペーン・アドバイザーは、カニエの妻である Kim Kardashian-West（キム・カーダシアン-ウエスト）と、テスラの創始者である Elon Musk（イーロン・マスク） だが、カニエはイーロン・マスクに対して「彼（イーロン・マスク）が我々の宇宙計画の責任者になることを彼に提案した」と述べている。
   

トランプを称賛、トランプと自分は敬虔なカトリック信者であると主張

カニエは、もし彼が大統領選に勝利するのであれば、彼が大統領となる任期中の2020年〜2024年の期間中、それは「神に任命」によるものであると言っており、またドナルド・トランプ大統領については「何年もの間、神の道に近い大統領がいなかったが、神の道にもっとも近い大統領である」と称賛しているとのことだ。

カニエは以前にもトランプ大統領への支持を表明してきており、大統領府でトランプ大統領に会った時には、トランプ大統領のトレードマークである「Make America Great Again」キャップを着用していた。「黒人コミュニティでの投票の分離に対する抗議の一つとして、あとは俺はトランプのホテルが好きだし、ホテルのロビーで流れるサックスも好きだから赤い帽子を被った」とカニエは述べているとのことだ。
   

新型コロナのワクチンは悪魔……？

カニエは、新型コロナウイルスのワクチン開発に対しては、次のように述べているという。

「ワクチンを接種して多くの子供たちが麻痺している……だから、新型コロナウイルスへの対策としてワクチンが挙げられても、自分はそれに対して非常に慎重になっている。それは獣の印（悪魔）だ。彼らは我々の中にチップを入れたいと思っている。彼らは我々が天国の門を超えることができない場所にそれを作るため、あらゆる種類のことをしたいのだ」

また、カニエは新型コロナウイルスは「神に関する全て」であり「神を怒らせることをやめる必要がある」と述べている。

なお、カニエ・ウエストは今年の２月、新型コロナウイルスに感染した可能性があるという。
「悪寒がして、ベッドの中で震えていた。温かいシャワーを浴びて、新型コロナウイルスを克服するために何をすべきかを教えてくれるビデオを見ていた」とのことだ。
 

Black Lives Matter とカニエ

カニエは、アメリカの警察による残虐行為を終わらせるつもりであると述べたが、一方で「警察もまた人々である」と付け加えた。
また、カニエは死刑反対の姿勢を見せ「自分は聖書の言葉に従って生涯を送っている」と語ったという。
 
教育については「全ての学校と組織におけるカトリック教教育の普及」を復活させたいと述べ、黒人歴史月間を「拷問ポルノ」であると批判。
「学校や公共施設等の社会的基盤は、本当は我々にとって最も良いように作られてはおらず、学校のシステムを設計した企業のためにちょうど良いものであるように作られている。我々はそれを破壊する……我々は憲法を破壊するつもりはない。我々が行うのは修正だ」

カニエの出馬により、黒人の票が分裂し、バイデンのキャンペーンに害を及ぼす可能性があるとして、一部の地域で批判されてきた。カニエはそれは「全ての黒人が民主党員であり、自分の出馬が投票を分割することであるというのは、人種差別と白人の覇権、白人による統制によるものだ」と言っている。


カニエは10枚目のスタジオアルバム『God’s Country』をリリース予定となっており、先週はアルバムからの最初のシングルである「Wash Us in the Blood」をリリース、Forbes に対し「自分のアルバムを無料で配る」と述べたが、その詳細については語られていない。