これには、2012年にオーストラリアで開催されたフェス「Future Music」にて、Hercules and Love Affair's(ヘラクレス・アンド・ラヴ・アフェア)を率いる Andy Butler(アンディ・バトラー)に対する Die Antwoord からの同性愛嫌悪の攻撃、更にその他諸々の問題に起因するものと見られている。
「Future Music」にて、Die Antwoord メンバーの Ninja と Yolandi Visser が Andy Butler を執拗に追いかけ回し、同性愛嫌悪の悪態をつき、その後フェスティバルのセキュリティスタッフに対し、Yolandi が 舞台裏のトイレで Andy Butler からセクハラされたと嘘をついて訴え、それに対し Ninja が彼女のパフォーマンスは「オスカー受賞モノだ」あると述べている動画が、元 Die Antwoord のビデオグラファーである Ben Crossman によってネットに公開され炎上。それ以降、Die Antwoord はケンタッキー州で開催された「Louder Than Life」ラスベガス開催の「Life Is Beautiful」等のフェスティバルから出演をキャンセルされていた。
この炎上に対し、Ninja は「自分たちのクルーにも同性愛者は何人もいて、更に親友でありメンバーの DJ HITEK もゲイであり、Die Antwoord は同性愛嫌悪ではない。このケンカは、同性愛とは関係のないもので、このビデオを撮影している Ben Crossman はこの時 Andy Butler を殴っており、このビデオは Ben Crossman によって巧妙に編集され、自分たちが同性愛嫌悪で Andy Butler を攻撃したかのように見せようとしている」と主張していた。
更に、オーストラリアのミュージシャン Zheani Sparks も、Ninja が彼女に対して2013年にマジックマッシュルームを摂取させて暴行し「リベンジポルノ」を作成、性的虐待を行なったと主張、Ninja はこれも否定しており、これに対しクイーンズランド州警察は「親密な画像の共有に関する苦情は徹底的に調査され、その後の法的助言により、基礎が成功する可能性は低いと判断された。問題は現在確定しており、警察はこの結果について原告に助言した」と述べている。
なお、Zheani Sparks は Ninja とのメールのやりとりのスクリーンショットを掲載した MV を公開している。
また、2014年にも Ninja は歌手の Jade Carroll からやはり性的虐待で非難されているが、これに対しても Ninja は「自分に対する明白な議題と敵意を持つ人々からの野蛮で根拠のない話」であると主張して、全ての告発を絶えず否定し続けてきた。
なお、「ALT+LDN FESTIVAL」が Die Antwoord の出演取り消しを発表する以前、Die Antwoord はブラックプールを拠点とするアーティスト ZAND やグライム・パンク・アーティストの Bob Vylan らから過去の行いを公に激しく批判されていた。
Regarding Die Antwoord at Alt+LDN. I would ask the other (bigger) artists on this festival to do some research on Die Antwoord’s history of abuse, racism and homophobia and ask that they are removed from the festival. pic.twitter.com/2r0veIrB5e
— Bob Vylan (@BobbyVylan) May 5, 2021
ZAND は「特定のバンド(Die Antwoord)がこのフェスでプレイすることに酷く不安を感じていると言わなければなりません。被害者とすべての人々のために安全な場所を確保することは、私たち全員にとって優先事項であるはずだけれど、この場合、そうではない。私の立場で、必要のあることを対処せずして、満足することはあり得ない」と述べ、他のアーティストに対してもこの問題に対処するよう求めており、また、Bob Vylan はフェスティバルに対し、Die Antwoord の出演取り消しを求めていた。