カタールのドーハに本社を置く、アラビア語と英語でニュース等を24時間放映する衛星テレビ局 Al Jazeera(アル・ジャジーラ)の報道によると、ミャンマーの最北部にあるカチン州で行われた、カチン独立組織(KIO)の設立から62年を祝うための音楽フェスに、ミャンマー軍のジェット機3機による空爆が行われ、60人以上が死亡したとのことだ。

ミャンマーは現在、2021年2月1日にスタートしたクーデターで国民民主連盟を打倒した軍事政権によって統治されている。

ビルマにおける基本的人権と民主主義の回復を目指す、ロンドンを拠点とする非政府組織の Burma Campaign UK(ビルマ・キャンペーン・UK)が公開したフェスティバルの現場からとされる映像には、破壊された現場の様子が映し出されている。
 

ミャンマーを拠点とする通信社の Myanmar Now(ミャンマー・ナウ)によると、カチン州の音楽フェスティバルへの攻撃のうち、爆弾の一つは歌手 Aurai の公演中にメインステージ付近で爆発し、アーティストは即死したとのことだ。他にも、この攻撃により歌手の Yaw Lwi、キーボード奏者の Ko King が死亡した。

左から Aurai / Yaw Lwi / Ko King(Photo:Myanmar Now

現地ではこの情報の拡散を抑えるために、インターネットが使用できないようにされているという。
なお、この死者数は元ミャンマー議員が国際メディアに報告したものであるとのことだ。

国連のミャンマー事務局は、空爆の報道に対し「深い懸念と悲しみを覚える」とコメントしている。