以前、アメリカ・オハイオ州でハウスミュージックを爆音でかけ続けた男性の記事をお届けしたが、またしてもダンスミュージックによる嫌がらせ的な騒音問題が、今度はヨーロッパのスペインから報道されている。

スペインを拠点とするオンライン新聞 El Diario によると、スペイン・バルセロナのエル・マスノウにて、超爆音で EDM を流し続けた男が、近隣住民に "深刻な損害" を与えたとして有罪判決を受け、一年3ヶ月の禁固刑と18,000ユーロ(約284万円)の賠償を命じられた。


この男は、2012年から2017年にかけての5年間に渡り、環境規制で定められたレベルをはるかに超える超爆音で EDM を四六時中流していたが、その音量は隣の家の壁や物が振動するほどの大音量であったとのことだ。
また、この男性は地元警察の訪問を何度も無視、2014年には自治体の環境担当審議官から警告を受けていたが、これも無視していた。

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近隣住民の一人は、この騒音のせいで不眠に悩まされ、鎮静剤治療を受けていたとのことで、更に別の被害者は、それまで患っていた変性疾患の症状が、騒音による不安で悪化したという。
隣の家に住んでいた夫婦とその妹は、公判の場で、騒音被害について、特に様々な病気を患っている高齢の両親が騒音被害を被っていたと述べており「"ブーンブーン" という音に抵抗できず、骨が振動していた」と証言している。


隣人は当初、この男性とどうにか和解しようと試みていたようだが、どうにもならず、結局地元警察を何度も呼ばざるを得ない状況に。この男性宅を訪問した警察官も、審問で「ブーンブーンの連続だった」と証言しており、騒音レベルは「耳をつんざく」もので、通りからも聞こえたと証言。
警察官の訪問に対し、ほとんどの場合、被告人の男性はドアを開けることを拒否、しかし一度だけ「一晩中外出していた」ことを謝罪したとのことだ。

超爆音で EDM をかけ続けた張本人である被告人男性は、判事曰く "信憑性に欠ける弁解" を続けたとのことで、音楽を大音量で流したことを否定、しかし地元警察が何度も訪れたことは認めたという。
判事は「騒音の原因となっている意図的かつ執拗な行為は、警察の立ち会いの下、音楽を小さくした事実によって損なわれるものではない」と判断。被告人の態度の執拗さから、被告人は自分の行為が近隣住民の心理的安定に影響を与え、近隣住民の健康に「深刻で危険な結果」をもたらしかねないことを認識していたと判断された。