キアヌ・リーブスが主演する大ヒット映画シリーズ「ジョン・ウィック」の第4章にして最終章となる「ジョン・ウィック:コンセクエンス」。真田広之、リナ・サワヤマらが出演していることでも注目を集めている同作は現在劇場公開中だが、その同作のラストシーンについて、監督を務めたチャド・スタエルスキが、世界的な評価を得る日本の大人気アニメで実写化もされた「カウボーイビバップ」からインスピレーションを得たものである可能性が高いと、 FILMFARE.COM が伝えている。

※注意※この先ネタバレあり
 
 

「ジョン・ウィック:コンセクエンス」の監督、チャド・スタエルスキは「カウボーイビバップ」が大好き

「ジョン・ウィック:コンセクエンス」のラストでは、ジョン・ウィックとかつての友人であり、暗殺者仲間だったケインと決闘し、その末に死亡した(かのように見える)が、その際にジョン・ウィックはパリのサクレクール寺院の階段に静かに崩れおちるように倒れ込んでいるが、その様子は「カウボーイビバップ」のラストでの、主人公のスパイク・スピーゲルの死に様と重なる。

チャド・スタエルスキ監督は、「カウボーイビバップ」を一番好きなアニメとして挙げており、更に「カウボーイビバップ」の原作を担当した矢立肇についても、彼が自身の作品に影響を与えていることを明かしているので、その可能性は高いだろう。

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ジョン・ウィック役のキアヌ・リーブスも「カウボーイビバップ」が大好き & 過去には自ら映画を制作してスパイク役になろうとしていた

COLLIDER の記事 によると、キアヌ・リーブスは「ジョン・ウィック:コンセクエンス」の撮影で疲れ果ててしまい、次回作が製作されないように、ジョン・ウィックのキャラクターを完全に殺してほしいと頼み込んでいたとのことで、ジョン・ウィックが死ぬというラストシーンは、キアヌ・リーブスの希望であったようだ。つまり、キアヌ・リーブスは同作のラストシーンの動向に大きく関わっていたことになる。

なお、キアヌ・リーブスは、過去にプロデューサーのアーウィン・ストフと共に、「カウボーイビバップ」の映画化権を得て実写化を発表しており、その際には自身が主人公のスパイク・スピーゲル役として出演しようとしていた。つまり、キアヌは物凄くスパイク・スピーゲルになりたかった過去を持っているのだ。しかし、その後資金難により製作が困難となり、キアヌ・リーブス版のカウボーイビバップは幻と化してしまっていた。

そのため、ここに来て別の映画内で、念願のスパイクを自身の演じるキャラに投影させようとしたことは、なんら不思議なことではない。やっとスパイク・スピーゲルになれたキアヌ・リーブスは、非常に満足したことだろう。

「カウボーイビバップ」はその後、2018年に Netflix にて実際に実写化されているが、原作ファンからの支持を得られず、厳しい批評が多く寄せられたことや制作コストと作品評価が見合っていなかったことにより、1シリーズで打ち切りとなっている。

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ジョン・ウィックはキアヌにより抹殺された……!? でも周りは「ジョン・ウィックもっとやって欲しい」

「ジョン・ウィック」はこうして、キアヌ・リーブスの希望によりほとんど殺されてしまったようなものだが、しかしそれでもファンたちは彼のカムバックを求めてやまない。そしてそれは製作陣もまた同じ心境であったようで、プロデューサーを務めるベイジル・イヴァニクは、ジョン・ウィックが生存している可能性を "10%ぐらいは残しておこう、という感じだった" と述べている。
「ジョン・ウィック:コンセクエンス」を見て、ジョン・ウィックが死んでしまい抜け殻のようになってしまっていたファンは、ジョン・ウィック5の可能性がゼロではない、という事実を一先ず喜んでおこう。

ちなみに、ジョン・ウィックが主人公ではないが、同シリーズのスピンオフ映画「バレリーナ」がアナ・デ・アルマス主演で2024年6月7日から全米公開予定となっている。「バレリーナ」は「ジョン・ウィック」の世界観とは繋がっておらず、全く異なる雰囲気になるようだが、同作にもキアヌ・リーブスがジョン・ウィック役として出演しているので、ファンはお楽しみに。他にも、ウィンストン役のイアン・マクシェー、シャロン役で先日他界したランス・レディック等が出演するとのことだ。

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