オランダ出身の大人気デュオ Yellow Claw(イエロー・クロウ)による2015年リリースのデビューアルバム『Blood For Mercy』がリリースから10周年を迎えたことを祝し、記念エディションとして同アルバムをリマスター & 新たなリミックスを加えたバージョンが、Diplo(ディプロ)のレーベルである Mad Decent より再リリースされた。
 

2015年にリリースされた『Blood For Mercy』は、米・Billboard の Heatseekers(ヒートシーカーズ)チャートで首位を獲得した他、音楽産業において顕著な業績を収めたアーティストに対して贈られる、栄誉あるオランダの音楽賞である「エディソン賞」も受賞しており、同アルバムが世界的なトラップ・ミュージックの台頭を後押ししたと言っても過言ではないだろう。
Yellow Claw はこれについて以下のように語っている。

『Blood For Mercy』の多くの曲は、トラップというジャンルが初めて注目を浴びていた時代に僕たちが育った証で、それらには、非常に大きな影響を受けまた。最初はアメリカで始まり、その瞬間から僕たちの目標はそこに行くことだった。DJ たちが僕たちの曲をプレイしているのを見て、すべてが始まった。間もなく僕たち自身もショーに出演することになった。それはすべて SoundCloud の曲からだった。チャンスを掴んだとき、僕たちはフルアルバムを作ることに集中した。ただの SoundCloud プロデューサーではないことを示したかったんだ。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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オリジナルの『Blood For Mercy』には、Ty Dolla $ign(タイ・ダラー・サイン)や Tyga(タイガ)を迎えた "In My Room"、Flux Pavilion(フラックス・パヴィリオン)や Naaz(ナズ)と共演した "Catch Me" といったアンセムが収録されており、EDM の中で、SoundCloud が特に人気だった時期のトラップ音楽のムーブメントを定義している。また、Cesqeaux(セスコー)のような新進アーティストの注目も集めた。
当時、クラブやフェスではビッグルーム・ハウスが主流だったが、Yellow Claw はヒップホップとベースを組み合わせ、トラップ・ミュージックの新たな流れを作り出した。
 
 

Yellow Claw は以下のようにもコメントしている。

当時、クラブやフェスで聴こえていたのはビッグルーム・ハウスだけだった。レーベルの人にも『なぜビッグルームを作らないんだ?そっちの方が成功しやすい』と言われた。でも僕たちは自分たちの心に従い、クールだと思うことをやったんだ。それは非常に新しく、不安もあったけれど、大勢に流されるよりも刺激的だった。

今回リリースされたリマスター版には、Yellow Claw の別名義 €URO TRA$H(ユーロ・トラッシュ)によるリミックスも収録されている。