LCD Soundsystemのヴォーカリストにしてその頭脳でもある、NY育ちのJames Murphyにとって、幼少期はパンクロックこそが彼の救済者であった。Speedking (‘95-‘97) や Pony(‘92-‘94)のようなパンクバンドを率いて音楽活動を続けてきたが、かつての、より楽観的だったパンクが画一化してしまったことに失望し、偶然か必然か同じ考えのもとに疎外感を感じていたTim Goldsworthy(当時David Holmesとサウンドとチームを組んでいた)と出会い、ポストパンク、パンクダンスミュージックサウンドを積極的に制作していくようになる。‘99年からの構想に基づき、’01年にDFAを設立。The Rapture の『ECHOES』、Radio 4の『Gotham!』などの名盤を次々とプロデュースなどを経て、同名義でこなした RemixワークにはGorillaz、N.E.R.D、Chemical Brothers、Tiga、SOULWAXが名を連ねる。
‘05年には初のアルバム『LCD Soundsystem』をリリースし、ミリオンセラーをとなり、 ‘07年にはセカンドアルバム、『Sound of Silver』、NikeとiTuneとのコラボアルバム、『45:33』を続けてリリース。アカデミー賞ノミネートされた映画監督、ノア・バームバックの最新作『Greenberg』のサウンドトラックなどをリリースした。
ダンスミュージックを追求する過程でニューヨークのパーティThe Loftの主宰デヴィッド・マンクーソーを支持。DJセットではディスコクラッシックやガラージハウスを中心にプレイ。ミックスアルバム『FabricLive 36』や『Disco Flashback』ではその横顔を十分に堪能できる。
その後、LCDは’11年 に3rdアルバム『This is Happening』を最後に活動休止。その、同年4月2日に行われたラストライヴの貴重な映像を抑えたドキュメンタリー映画、「Shut Up and Play the Hits」は2012年のサンダンスやカンヌフィルムフェスティバルで先行公開され、話題をよんでいる。
現在はDFAの運営はもとより、ソロとして、GorillazとAndre 3000とのコラボトラック、「 DoYaThing」のリリースや、映画のサウンドトラックのスコアを書くなどしながら、DJとして世界中のビッグフェスでプレイするなどしている多忙を極めている。...
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