MutinyはDylan BarnesとRob Davyの2人組で結成されている。これまでも多様なシングルをリリースし幅広いファンに人気を得ているユニット。DJ Sneakからは「すばらしいディスコ・グルーブとマインド・ブローイングなヴォーカル」とコメントされ、MAW(masters at work)はMutinyの代表作「Bliss」を大変気に入り、彼等のUSレーベルからライセンスする程である。DylanとRobはジャズとレゲエをバックボーンに育っている。RobがTodd Terryの初期のサウンドに影響を受けている頃、Dylanはロンドンに移り住み、ファンク・ジャズ・バンドで演奏していた。そしてSimon Ratcliffeという、もうひとりの熱狂的ジャズ・ファンク・ギタリストに知り合い、ヘリコプターという名義で跳ねるピアノのフレーズが印象的なハウス・トラックをプロデュースし、それはハウス・クラシック「On The Way」などでも知られている。その後サイモンはフェリックス・バックストンとパートナーを組みBASEMENT JAXXを結成。またMutinyの1stEPもそのSimonがBASEMENT JAXX参加以前にSimonと共に作られている。'95年、Dylanは自身のレーベル、「Sunflower Records」を設立し、Robと組むこととなる。Robはすでに「Tommy Boy」などで数々のハウス、ヒップ・ホップのリミックスをプロデュースしているバックグラウンドを持っていた。2001年にリリースされた「In The Now」は数多くのDJに好まれクラブシーンでもロング・プレイされていた。この作品は、Mutinyの4/4ステレオタイプを否定し、楽しめるパーティとは? という彼等の本能的センスを象徴する作品となった。
2002年からのMutinyはターニングポイントを迎える。Robbie Williamsの「Audio Bully」、Gus Gusの「Maxi Jazz」をリミックスし、「Sunflower Records」から自身のミックス・コンピレーション・アルバムをリリース。そして新たな所属レーベル、「Underwater」からファーストトラック「Ya Self」をリリース。この「Ya Self」EPにはダーティなミックスが3曲が収録されている。その後、「Underwater」からリリースされたコンピレーションアルバム「Episode 2」ではDarren Emersonと共に古い曲から新しい曲など時代を超えて様々なトラックをミックスしMutinyは注目を浴びる。翌年、「Underwater」からリリースされた「Yada Yada」によってセクシーかつディープでソウルフルなグルーブを持ったMutiny独特のサウンドを打ち出し、大きな話題を呼んだ。
現在は、4台のターンテーブルと2台のミキサーを駆使したプレイで、イビサのパシャで行われているUnderwater NightのレジデントDJとしてDarren Emerson、Tim Deluxe、Paul Jacksonと方を並べてフロアを沸かせている。また、UKではMinistry of Soundにてレジデントとして活躍。世界中を股にかけDJ、プロデューサーとして注目のアーティストである。