ブルックリンを拠点に活動するローレル・ヘイロー。幼少期にクラシカルな音楽教育を受けた彼女は、19歳で音楽制作を開始。2010年に米メキシカン・サマーが新設した前衛ダンス・レーベルであり、ワンオートリックス・ポイント・ネヴァーことダニエル・ロパティンがA&Rを務めるヒッポス・イン・タンクスから2枚のEPをリリース。2012年、ブリアルらを擁するコード9主宰のUKベース・ミュージックの重要拠点ハイパーダブから、ノン・ビートの凛々しくも美しい1stアルバム『クァランティン』を発表するや、グライムスと並ぶ宅録女子ムーヴメントの代表アクトとして注目を集め、チルウェイヴやワンオートリックス・ポイント・ネヴァー、ジェームズ・フェラーロら周辺人脈とともにインディー・ダンスの潮流を決定的なものにした。また日本の現代美術家、会田誠の『切腹女子高生』をアートワークに使用し、音楽と併せて彼女独自の美意識を強烈にアピールした。
ジェイムス・ブレイクを輩出したR&Sやプラネット・ミューといった名門ダンス・レーベルや、US西海岸の拠点100%シルク、更にはチルウェイヴ勢とも連動しながら、ビート/インディー・ミュージックのクロスオーヴァーが勢力を拡大する状況下、ローレル・ヘイローは、Akai MPC、Elektron Machinedrumとシンセを駆使して全ての音をリアルタイムで操作するライブ活動を活発化、その即興性とそこで得た新しいアイディアをもとに、2ndアルバム『チャンス・オブ・レイン』が完成。
デトロイト・テクノ、UKテクノ、ジャーマン・テクノ譲りの硬質なビート、フィジカルなサウンドを前面に打ち出しながらも、静謐なピアノが響く楽曲や、バレアリック・ハウスへ接近した楽曲もちりばめられ、フィジカルに訴える音と従来の神秘的な雰囲気とが見事に融合。彼女の多様性と高貴な実験精神とが鮮やかに閉じ込められた傑作が誕生した。
http://www.beatink.com/Labels/Hyperdub/Laurel-Halo/BRC-399/...
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