DIGITALBLOCK presents. “ abyss ”
Seaside Bar NEPTUNE / Kanagawa, Japan
- Day Event
早春の両国で聴く「音楽の過去・現在・未来」
下町・両国を舞台にした音楽祭、両国アートフェスティバル(略してRAF)。
第6回目は、芸術監督に作曲家・指揮者の夏田昌和氏を迎え、音楽に精通していない人、クラシック愛好家から現代音楽愛好家まであらゆる市民を対象に、ピアノ音楽を中心に声楽やインド伝統音楽も加えた3種類のコンサートを開催します。
親しみやすい小空間で、またオンライン生配信を通してお茶の間から、世代・地域を越えて体験する“今” の音楽に耳を傾けてみませんか。
* * *
公演に寄せて 夏田昌和
「我々はどこからきたのか 我々は何物か 我々はどこへ行くのか」……ゴーギャンの絵画タイトルとして知られるこの言葉は、芸術の創造と継承に携わるものにとって根源的な問いであり続けます。今年度の第6 回両国アートフェスティヴァル、プログラムI では「我々はどこからきたのか」を確認するために、ルネッサンス時代から現代に至る約5 世紀の音楽史を、芸術監督の解説と4 人のピアニストによる演奏で一気に概観します。一般には異質のものと捉えられることも多い古楽とクラシック、現代音楽が、遥かな時と世代を超えて一本の線で繋がっていることを一公演のうちに実体験出来る催しです。続くプログラムII では、西洋音楽とインドの伝統音楽とを対比させることにより「我々は何物か」について互いに思索を深めていきます。数多くの文化や民族、言語、宗教、思想、ジェンダーが複雑に混じり合う現代世界において、他者と向きあい対話することは自らの存在や特性を客観的に見つめ把握するために最適の方法ではないでしょうか。そして最後のプログラムIII では、4 分音調律ピアノによる音世界の中に「我々はどこへ行くのか」を探ります。それは耳慣れた12 平均律を超える微分音の響きと未体験の音楽言語を、今を生きる作曲家達がそれぞれの方法で模索する試みです。
3 つのプログラムは、音楽史の歩みや微分音というキーワードを介して、それぞれ次へと繋がっていくように配されています。是非一続きのものとして3 公演をお楽しみ頂ければ幸いです。
【プログラム III 】
我々はどこへ行くのか〜4分音ピアノで描く音楽の未来
1/4 音違いに調律された2 台のピアノを用いて、微分音程に満ちた響きの中に未来の音楽の可能性を探求します。この分野の先駆者であるアメリカのアイヴズとロシアのヴィシネグラツキー、この演奏会のために作曲された委嘱作品3 曲と、公募によって選ばれた若手作曲家による3 作品を演奏。世に演奏会は多々あれども、滅多に聴くことが出来ない不思議な音響世界を体験して頂きます。
出演:及川夕美・大須賀かおり(ピアノ)
プログラム:
チャールズ・アイヴズ《3つの4分音作品》2台のピアノのための(1903/24)
イヴァン・ヴィシネグラツキー《統合 Op.49》2台の4分音ピアノのための(1962)
夏田昌和・山根明季子・渋谷由香による新作(2021 委嘱・世界初演)
公募入選作品:
冨田正之介 《 一つ、またひとつ》(2020 世界初演)
渡部瑞基 《KonfrapunKT》(2020 世界初演)
キムヨハン 《A room between the rooms》(2020 世界初演)
配信チケット料金:1500円(税込)
問い合わせ:一般社団法人もんてん(両国門天ホール)
電話/FAX:03-6666-9491(火曜日休館)
メール:ticket@monten.jp (@は半角に直してください)
主催:一般社団法人もんてん
後援:日仏現代音楽協会
協力:ナヤ・コレクティブ
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京、芸術文化振興基金助成事業、公益財団法人朝日新聞文化財団
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