日本のクラブシーンを牽引するTJOことTakeru John Otoguro。彼は国内のクラブでの活躍もさることながら、ULTRAの本場マイアミを始め、ヨーロッパや韓国などの世界各国のULTRAに出演している。そんな彼だからこそ分かるULTRAの魅力、ULTRA JAPANらしさ、そして近況について語ってくれた。

ULTRA JAPANの出演おめでとうございます。TJOさんはULTRAを始めとして、様々なフェスに出演されていますよね。世界各国の様々なフェスに出演するTJOさんの目線で見るULTRAの魅力はどういうところしょうか?

世界各国のフェスのムーブメントの中でULTRAは僕にとって一番思い入れがあるものですね。ULTRAの出演をきっかけに様々な人に僕のことを知ってもらい、さらに様々な人と出会うことができました。僕はULTRA JAPANに3年連続で出演しているんですが、ULTRAって常に新しいことに挑戦しているところが新鮮で面白いですよね。そういうチャレンジングなマインドこそULTRAが人々を飽きさせない理由だと思います。

7月にはクロアチアで開催されたULTRA EUROPEの後に開催されたULTRAのBEACH PARTYにも出演されていましたが、そこでのエピソードはありますか?

ULTRA BEACH PARTYは本当に最高でした!お昼の3時から長蛇の列を作っていて、オープンした瞬間にお客さんが流れ込んできて、「これからパーティーを楽しむぞ!」というムードを感じました。ULTRA BEACH PARTYはULTRA EUROPEの会場から船で1時間ほどの場所にある、フヴァル島という最高なロケーションな島のホテルのプールをそのままフロアに使っているんです。だから、お客さんはみんなプールに入ってドリンクを飲みながら踊っているんでいるんですが、盛り上がれば盛り上がるほどプールが濁るんです(笑)。僕は2番手として出演していたんですが、オープンから盛り上がっていて、本当に楽しかったです。
 

ULTRA BEACH PARTYでTJOさんの後の出番がJauzでした。世界で活躍するアーティストたちと共演した中で感じたことはありますか?

ULTRA BEACH PARTYではJauz、Sam Feldt、Don Diablo、Robin Schulzと共演したんですが、彼らはどの場所でやっても自分の色を出しながらお客さんを盛り上げられます。それぞれ違うスタイルだけど、盛り上げるためのパワーをしっかり持っているあたりが世界標準のアーティストの強みだと思いました。

そういったアーティストたちと一緒に世界各国のULTRAに出演しているTJOさんですが、今回のULTRA JAPANに出演されて「ULTRA JAPANらしいな」と思うポイントはありますか?

昨年からマイアミ、ヨーロッパ、韓国と世界を回らせてもらったからこそ、今年はJAPANらしさを強く感じられたと思います。これは不思議な体験なんですが、ULTRA JAPANへの移動中、まだ会場内に入ってないのに会場に向かう人々のテンションを見て「日本のULTRAはこの時点で出来上がっているな」と感じました。世界各国のどこの国にもない日本ならではのヴァイブスが目の前で展開されていて、かなりビックリしました。
 

今回のULTRA JAPANでのセットで特に意識したことはありますか?

ULTRA JAPANの前の9月14日にUltra MusicからトロピカルをテーマにしたMIX CDを発売したので、そのCDを意識してHouseやTropicalをメインにセットを組みました。あと、ULTRA PARK STAGEという今回から新たに設置されたステージでのプレイだったので、「チルしながら聞いても良し、踊って聞いても良し」という雰囲気を作れるように意識しました。

そのMIX CDについてですが、クラブやフェスでのプレイとは違ってCDにする上での工夫はありましたか?

このCDはTropical Houseがテーマだったんですが、それだけにフィーチャーするのではなく、Tropical Houseと同時代性に生まれたポストEDMとして展開されているHouseやFuture Bass、Indie Discoなどの「新しくて気持ち良い音楽」も積極的に取り入れて選曲しました。

また、7月にはTOMOTHさんとTJOさんの新ユニット"Haraguro"名義でEPをリリースされました。Haraguroというユニットのコンセプトはどのようなものでしょうか?

Haraguroに関してはTrapやフェスティバル系などのBass Musicに集中して制作できる名義として活動しています。僕はDisco、EDM、Houseなどのメロディアスでエモーショナルな歌モノの楽曲が特に好きなので、自分1人のプレイだとそういった系統をプレイしがちなんです。そういった要素に限らずパワフルな音楽ができるようにTOMOTHさんとタッグを組んでHaraguroとして一緒に活動しているので、そういった意味ではとても新鮮です。

※Haraguroとしての活動についてはこちらをチェック!

2016年はリオ オリンピックの年でもありました。そして4年後の2020年は東京でオリンピックが開催されます。2020年までの目標はありますか?

これは大きな文字で書いてもらいたいんですけど、
オリンピックでDJすることです。
東京オリンピックに向けてクラブシーンはさらに盛り上がっていくはずなので、より多くの層にダンスミュージックの楽しさを伝えて、誰もが楽しめる環境を作りたいですね。そして、4年後もエンターテイメント業界でみんなの心をロックできる存在でありたいです。
 

2020年への力強い目標を語ってれたTJO。常に進化を続ける彼の今後の活動にも期待しよう。

また、9月14日にUltra Musicでリリースされた「ULTRA Presents The Tropical Hits mixed by TJO」もチェックをお忘れなく!
 
●TJO BIOGRAPHY
BOD: 19/09/1979
Born: Paris, France

Takeru John Otoguro、通称TJO。ジャンルを縦横無尽にプレイするDJ。日本、イギリス、タイ人の血を引きパリに生まれる。
2003年DJキャリアのスタート当初より、数々のトップDJ達のパーティーに名を並べて出演。日本唯一のダンス音楽専門ラジオ「block.fm」プライムディレクター/ナビゲーターという地位も築き上げる。都内を中心に日本各地でのレジデントパーティーを始め、ULTRA JAPAN、Electric Zoo Beach Tokyo、electroxなどの大型フェスにも出演を果たす。
現場のみならず制作では「TJO & YUSUKE from BLU-SWING」名義で、Earth, Wind & Fire, Frankie Valiなどの洋楽ビッグネームから FPM, CREAM, 倖田來未などの邦楽リミックスまでをオフィシャルで手掛ける。
2014年10月には初となるMIX CD「#エクバガ!パーティー!!」をWarner Musicよりリリース。続けて2015年には同レーベルよりバレンタイン企画MIXCD「Love Choco Mix White」をリリースするなど、勢力的な活動を展開中。
(TJO Official HPより)