現地時間4月20日(金)に、アラビア半島、マスカット・オマーンにて、バケーション中に28歳という若さで死亡したEDM界のスーパースターAvicii(アヴィーチー)
Avicii の家族により、死因は自殺であることを示唆するような発表がされたものの、未だ明確な死因は警察の口からは明らかとなっていない。(4月27日現在)。オマーン警察署の発表によると、検視を2回行い事件性はないとされており、Avicii の家族は、Avicii の遺体を本国に送還するために現地入りし、共に出身国であるスウェーデンに帰国したとの事だ。

Avicii は2013年から3回程来日が予定されていたが、毎回キャンセルとなり、2016年6月にようやく初来日を果たしている。2016年の来日時には、Avicii の小学生時代からの親友 Otto Knows(オットー・ノウズ)と共演し、ツアーは大阪と東京にて開催された。この2人は、2016年にコラボ曲「Back Where I Belong」を発表している。大親友である彼の Twitter や Instagram は、Avicii の死亡後更新されてておらず、Otto を心配する声がファンたちの間から上がっている。
iFLYER記事:https://iflyer.tv/ja/article/2016/06/03/avicii037/

EDMファン、ダンスミュージックファンのみならず、音楽ファンであれば少なからず彼の名を知らない者はいないだろう。それほどまでに現在の音楽シーンの中で偉大な存在となっていた Avicii の足跡を、追悼の意味も込めて今一度振り返ってみたいと思う。
 
 
 

My Space での活動からスタートした 天才 Aviciiのキャリア 

Daft Punk、Swedish House Mafia、Eric Prydz に影響を受けた Avicii は自身で作曲を始め、My Spaceに投稿していた所、Laidback Luke(レイドバック・ルーク)に見いだされた。
2010年 「Seek Bromance」を発表し、UK メインストリームチャートで13位まで上り詰める。アメリカやヨーロッパにおいて、徐々にファンを増やしていった。
 

2011年に「Levels」を発表し、人気を不動のものとした Avicii は、2012年、なんとアメリカの大ポップスター Madonna(マドンナ)と共に Ultra Music Festival に出演。 「Girl Gone Wild (Avicii's UMF Remix)」 をプレイした。
 

2012年には、同じくEDM界のスーパースター Nicky Romero(ニッキー・ロメロ)とのコラボ曲、「I Could Be the One」をリリース。
 

2013年にはデビューアルバム『True』を発表。アルバムから先行リリースされた「Wake Me Up」は発表当初、EDM、フォーク、カントリーミュージックを結合させた楽曲であり、それまでの Avicii の楽曲とは全く異なるテイストだったため賛否両論あったものの、の瞬く間に全米1位を獲得した。Avicii は他アーティストとは全く異なる Avicii サウンドで、世界中に彼の名を知らしめた。
 

2015年には、同じくEDM界のスーパースター Martin Garrix(マーティン・ギャリックス)とのコラボ曲「Waiting For Love」をリリース。同年に2ndアルバム『Stories』をリリース。
 

人気絶頂の中での、突然の引退表明

そんな中、2016年3月、突然 Avicii の公式 Facebook にて引退が発表され、ファンたちに動揺が走った。
Avicii の Official Website では、引退に関して綴られた彼の手紙も公開された。
健康状態が悪いため、これ以上ツアーやショーを行う事が出来ないと書かれている。だが、約束は出来ないがいつかまた戻りたいとも書かれている。

▼Avicii Letter 全文はこちらから▼​
https://thegroovecartel.com/2016/08/26/avicii-play-final-gig-ushuaia-ibiza/

Avicii の最後のライブショーは、2016年7月28日に Ushuaia Ibiza(ウシュアイア イビザ)で行われた。

しかし、公の舞台から引退したのちも作曲活動は続けられ、2017年には、EP『Avīci (01)』を発表。Rita Ora とのコラボ曲「Lonely Together」が記憶に新しい。
 

Avicii が死亡したとのニュースが流れてから、世界中の DJ や Producer が Twitter や Instagram にて Avicii への思い出やメッセージを投稿している。その内容は様々だが、誰もが Avicii は現在の音楽シーンにおいて絶大な影響力を与えた人物であり、音楽業界の Legend であり、Genius であると Avicii を称えている。また、早すぎる別れを「言葉では表せない」とのコメントも多い。

「彼の曲に感銘を受け音楽制作を始めた」とコメントするアーティストや「Avicii の楽曲があったから今の自分がある」といった声も。アーティストはもちろんのこと、ファンたちの中にも Avicii の楽曲をきっかけに EDM という音楽ジャンルの虜となり、そこから 智見​ を広げていった人は多いことだろう。

Skrillex・Hardwell

Carnage・Steve Angello

Martin Garrix

世界でもトップの人気を誇る DJ 写真家であり、Avicii との親交が深かった Rukes も、今までさまざまなフェスで撮影した Avicii の写真をインターネットにアップし、Avicii との思い出などを投稿している。
 
Written by SAORIMILK