Kanye West(カニエ・ウェスト)による反ユダヤ主義的な発言を受け、The Chainsmokers(ザ・チェインスモーカーズ)は2014年にリリースした Kanye West を称える歌「Kanye」をストリーミングサービスから削除した。

10月9日、Kanye West は「death con 3 on JEWISH PEOPLE(ユダヤ人に対して厳戒態勢3にする)」という、"DEFCON"( デフコン / "Defense Readiness Condition" の略。戦争への準備態勢を5段階に分けたアメリカ国防総省の規定) "death(デス / 死)" を掛けたユダヤ人差別的なツイートをして世界中から避難を浴び、その後も Drink Chanmps のポッドキャストのインタビューで更にそれを煽るような発言をしていた。なお、そのポッドキャストや反ユダヤ主義的な発言のツイート、インスタグラムポストは既に削除されている。

アメリカのユダヤ人コミュニティは、このツイートに対し「ユダヤ人への憎悪」を煽るための「悪質な反ユダヤ主義的コメント」であるとコメントしている。

The Chaismokers は、今週、SNS 上で Kanye West を非難し、Spotify や Apple Music 等のデジタル・サービス・プロバイダから「Kanye」を取り下げる予定であることを発表した。この曲には「I want to be like Kanye」という歌詞が含まれている。

The Chainsmokers は最近の Instagram ストーリーにて、以下のようにコメントしていた。

8年前、俺たちは Kanye のようになりたいと言って曲を作った。

当時、この男は彼の音楽とビジョンの多くの点で僕らを刺激した。最近でも、彼は NYC の曲をサンプリングしてくれて、とてもクールだったけど、それ以降も色々と変わってきている。

これは、僕らが愛し、触発された同じ男ではない。それは本当に僕らを悲しませる。
だから、僕らはストリーミングサイトからこの曲を削除する。

Forbes によると、Kanye West のこの発言が物議を醸したことにより、彼との関係を断つ企業、有名人、ブランドが続出し、その純資産は "消し飛んだ" とのことだ。
adidas(アディダス)は火曜日「Yeezy ブランド製品の生産を終了し、Ye と彼の会社への支払いを全て停止する」と発表、約10年に渡るパートナーシップを断ち切ることで、同社は今年、約2億4600万ドルのコストが掛かるものと予想している。

Kanye West とのパートナーシップを解消する他の企業には、Balenciaga(バレンシアガ)、Gap(ギャップ)、JPモルガン・チェース、更に Kanye West のタレント事務所である CAA が含まれている。