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Future Houseのパイオニア
であるDon Diablo(ドン・ディアブロ)が、ニューアルバム『Future』のリリースにあたってインタビューを公開した。
このインタビューの中ではニューアルバムの『Future』について、最近の彼の音楽に対する考え方や動向についてがかなり克明に語られており、彼のファンやFuture House好きにとってはたまらない内容のインタビューとなっている。ボリュームのある内容となっているので、前編・後編に分けてお送りしたい。
 

はじめに

新アルバムは『Future』っていう名前なんだけど、アルバムを出すのは久しぶりなので本当に誇りに思っているよ。最近はシングルやリミックスをメインにしていて、少しずつ自分にとって、そして一般のオーディエンスにとっても「アルバム」という存在が面白くなくなってきてしまったように感じていた。だから何年もアルバムを出していなかったんだ。自分が作った音楽が、DJセットやレイヴ、クラブ、ラジオにさえなんだかピッタリこないようなものもあるけど、しかしだからと言って自慢の作品ではない、というわけじゃないし、皆に楽しんでもらうことを求めていない、というわけでもない。だから、アルバムを作ることは、プロデューサーとしての自分、そしてミュージシャンとしての自分を公表するためのものだった。別の角度からの自分を陳列することによって、自分にとっての面白い音楽を作ることができたと思う。
 

どうして「FUTURE.」というタイトルになったのか?

Future』というタイトルにしたのは、皆が私をフューチャーハウスの「創立者」や「主要人物」と考えていることが多いからだね。それは誇りに思っているし、僕のやることは私の既存のアートやMV、洋服ブランドではなく、全て「未来」というものから影響を受けている。
このアルバムは特に幅広いジャンルの音楽で成り立っていて、ただのハウスではなく、フューチャーベースであり、そして「フューチャーポップ」とでもいうのかな? そういったジャンルが既にあるのかどうか分からないけど、新しいジャンルになるかもね。
発想としては、従来の曲構造をベースとして、ファンにとって前衛的すぎない程度に新しいハーモニー、新しく音響的な遊び方などのフューチャーらしい部分を導入して音楽を作ろうと思っていたんだ。
これが『Future』というネーミングした一つの理由だね。もう一つの理由は、ファンの皆に、そしてこれからファンになってくれる皆にも、刺激的なメッセージを伝えたかったんだ。「Everybody’s Somebody」「People Say」「Head Up」「Bright Skies」などの曲は、どれも誰かを元気付けられるような歌詞をメインにしていると思う。自分自身、周りの人、そして大変な状況で苦労している人から手紙をもらうことが多いんだけど、皆、僕の音楽が癒しになっている、と言ってくれているんだ。僕にとってこのアルバムを作る上でそれらが一番の励ましとなっていて、より深くから本物のメッセージを大きなプラットフォームで出すきっかけになったね。
 

「EVERYBODY’S SOMBODY」について

シングルの「Everybody’s Somebody」は自分を人間として受け止めて、認めることをテーマにしている。個人的に達成できていることを誇りに思って欲しい、というような意味があるんだ。最近は、皆かなりプレッシャーを抱えて生活しているよね。例えば、ソーシャルメディアを見ると必ず自分より達成できていて、自分よりカッコ良くて、自分よりお金を持っているやつがいるでしょう? また、色んな人から自分に向けられる期待もある。 学校だったり、職場だったり、家族だったり、ソーシャルライフだったり。最近、期待があまりにも多くて、しかも他人からのみならず、自分自身に対する期待もあったりして、生き難くなってる。頭の中で走り回ったり、もちろん私もやっていたけど、正直今もそうなんだよね。この曲は他人のやっていることや彼らとの関係性を意識しないこと、むしろ自分の達成していることや毎日達成できていることをテーマにしている。あなたがパン屋さんで美味いクロワッサンを焼いたとか、政治家でたくさんの人を助ける法律を書いたとか、自分がやりたいと思ったことを何でもできて、しかもそれらは世界にとっても大事なことであって、そして家族や友人にとっても大事なことである、ということ。それが「Everybody’s Somebody」のメッセージさ。誰もが「どうでもいい人」じゃないし、日常の達成も誇りに思っていいし、達成できないかもしれないことについては心配しなくていいんだ。自分の中に拍手すべき何かがある、というわけ。

「PEOPLE SAY」について

「People Say」はアルバムの一枚目のシングルで、外部の要因や意見に影響されないことを主張している。他人に何を言われたって信じていることを目指して、自分の夢を叶うように頑張ること。このアルバムの多くの曲は、ポジティブで元気付けるようなメッセージを持つ曲が多いと思う。個人的に、全曲がシングルになり得ると思っているけど、次のシングルはどれにしようか、すごく選びにくい。あまり堅く決めずに、どの曲の反響がいいのかを見てみる方針でやっているよ。
 

「Give Me Love」について

このアルバムで絶対シングルになる曲のうちの一つは、Calum Scottというすごいボーカリストが参加してくれているこの曲だね。実は、母に2年ぐらい前に見せられた「Britain’s Got Talent」というオーディション番組を見ていて彼を発見したんだ。それまで誰もピックアップしていなかった凄い才能を持っている、それでいて謙虚な人と一緒に曲を作れて本当に光栄だった。今後も彼はヒットすると思うよ! 彼の「Dancing On My Own」のカバーは皆の心に刺さって、2016年にUKで最も売れたシングルだった。彼の将来を楽しみにしているんだ。私たちのシングルを考えるとワクワクしてしまうし、早く世界に共有したいよ。 

Don Diabloは5月12日に開催されるEDC Japanへの出演が発表されたばかり! 彼の他にもダンスミュージックシーンの最重要人物たちが一挙集合するこのモンスターフェス、ぜひあなたも参加してみては?

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EDC Japan参加前に、彼の未来への思いが詰め込まれたニューアルバム「Future」を聞き込んで、予習していけば更に盛り上がれることは間違いなし!​

Don Diabloが語るニューアルバム『Future』、後編インタビューもお楽しみに!