9月7日、アメリカ出身のプロデューサー/DJの Ookay(オーケー)が自身の Twitter に 先日26歳にしてドラッグのオーバードーズにて早過ぎる死を迎えた Mac Miller、そしてドラッグに関する下記のコメントと、メモに書いた自身の想いを投稿した。

「ほんの少しだけど、僕にあった経験を書きたい。"Tweet” ボタンを押すまでにはとても勇気が必要だったけど、このツイートが誰か1人にでも響けばそれだけで価値があるから」
 


内容は以下の通り。

アーティストと言う仕事はとても過酷な仕事の1つだ。
アーティストでいることは、言葉では表現できないくらい気分が落ち込んだり、過激な感覚が付きまとう仕事である。
時々、自殺やオーバードーズだけが唯一抜け出せる逃げ道であると思ってしまう、僕は100%その気持ちを理解できる。Mac Miller についてはものすごくショックを受けた。この悲しい出来事を誰もがみんな話したくないと思う。

僕が何度自分の命を絶とうと思ったかを、おそらくみんな想像もつかないと思う。誰だって、プレッシャーは耐え難いことだ。
僕は、楽物乱用の日々に終止符を打つことができて本当に良かった。心臓が止まってしまう程の量のコカインを乱用して、肝臓に悪影響が出るまでアルコールを飲み続ける。

神様は僕に人生を生きるように何度もチャンスを与えてくれた、例え僕がそのチャンスを貰うに値しなくても。中にはチャンスを貰えない人たちもいるのに。

だからこういった気持ちが無関係だとは思えない。音楽業界や表舞台に繋がっていなければいけないというプレッシャー、終わる事のない長いツアー、新しいことをした時のみんなの反響、ニセモノの友人関係。この仕事は本当に気持ちが粉々になる仕事だ。だけど、この仕事以外何もしたくない。だって音楽は僕の全てだし、音楽が僕の一番やりたいことだから。

僕には愛が欠けている。もしくは、愛を理解したり、愛されているという気持ちを理解することが、僕にはできない。僕は時々自分の感情が、とても子どもじみていると感じる。だから、そこから抜け出したいと思う。薬物はそれを助けてくれる。ものすごく悲しいことだけどね。本当にすごく悲しくて恥ずかしいことだ。
 
3〜4日前に、ラスベガスで2時間セットをプレイした。僕が泊っているホテルの部屋で、僕は、プレイする20分前に精神的に崩れ落ちてしまった。なぜかと言うと、とても疲れ過ぎていて、自分の力でフォークを持ち上げることすらできなかったんだ。人生で今までこんな泣き方をしたことがないという程泣いた。僕はおかしくなるんじゃないかと思った。
 
そこから15時間後に LA に戻った。だけどその後、17時間かけてアジアへ行かなければならなかった。そこから僕はだれ一人とも話していない。と言うか、他の人間ときちんとした会話を交わしていない。とても、人生が恋しい。他のことはわからない。でも、僕はなぜ Hardwell が引退をしたのかを非常に理解できる。
 
僕は、誰一人として人生をなくして欲しくないと願っている。みんな目を覚まして欲しい。本気であなたのことを気にかけて、愛してくれる人に頼る事を怖がらないでほしい。本当に。僕達にあるのはそれだけなんだ。だから僕の腕のあるタトゥー "keep your circle small" とはそういうことなんだ。
 
僕のこの出来事を文字にすること、僕の経験をみんなに共有するのはとても勇気のいることだった、だけどこれで、アーティストがこういった時期を過ごしていることや、道から逃げ出したくなるときもある、ということを少しだけでも理解してもらえると思う。ずっとポジティブでいることは本当に難しいと思う。だけど、それだけの価値がある。人生には価値があるんだ

 

そしてこのツイートを受け、ロシア人プロデューサー/DJ の ARTY(アーティー)が「真実だ」と引用ツイートしている。その後 ARTY も、自身の Twitter を更新し下記の様にツイートしている。
 

「​音楽の世界で生きるということは、孤独、ストレス、不安がつきまとい、そしてそれは時々耐え難いところにまで達するものだ。DJ である人生は素晴らしいし、ユニークでインスパイアされる経験が沢山できるけど、それと同時に物凄くダークな面もある。そしてそのダークな面は、僕達のマインドまでもダークな世界へ連れていってしまう」

 


「それから、もしも君の置かれている状況が少しでも良くなったと思ったら、その気持ちをもっと深めて広めていって欲しい。誰かに話す、ということはすごく大切なことだ。話すことによって、出口は1つだけじゃない、他にも沢山のオプションはあるのだと気付くことができる」
 

この Ookay のや ARTY のツイートには、多くの DJ たちが返信をしている。

Laidack Luke
「DMで連絡するね。この投稿をシェアしてくれてありがとう」

Tommie Sunshine
「勇気のある言葉だ、正直に話してくれてありがとう」

QUINTINO
「リスペクト、すごく良い文章だ。この業界にいないと理解するのがとても難しいと思うけど、僕にはわかるよ」

Avicii の死や Hardwell の引退……おそらく、華やかな世界であればあるほど、その反面、闇も深いものなのだろう。恐らく、今現在活躍している DJ たちは皆、笑顔やきらびやかに見える生活の裏に闇を抱えながら生きているのかもしれない。

Written by SAORIMILK