近年では、音楽のジャンルを区分けするという考え方に疑問を呈されることが多くなり、複数のジャンルの要素を交えた音楽が増えてきた。mijaは2016年に行ったツアーを「FK A GENRE(ジャンルよ消えろ)」というタイトルにしたり、GTAが2015年からリリースしているEPのシリーズのタイトルが「Death to genres(ジャンルの死)」であったりと、近年ではジャンルという枠組みに固執することを嫌悪する姿勢を表現しているアーティストもいるのだ。

そういった状況の中、20分のミックスであらゆるテイストの音楽をミックスしてしまったとんでもない音源がアップされ、話題に。

このミックスはゲームのBGMから始まり、ベース、ジャズ、ドラムンベース、ロック、ポップ、ハウス、ディスコ、ヒップホップなど様々な要素が次々と混ぜられていく。しかも同じメロディや歌詞で繋いだり、このMIXの作成者の苦労がうかがえる。ここまでのものを作るとなると、相当の楽曲への知識が必要になるだろう。

1つのジャンルを掘り下げて聞き込むことでは大事なことであるが、ボーダーレスに幅広い目で音楽を見ることで、より音楽を楽しむことができるかもしれない。音楽はまるで海のように、終わりが見えないほどに広大に広がっている。たまにはジャンルという概念を取り払って見たことの無い場所へ泳いでみるのはいかがだろうか。