2017年の年末の東京クラブシーンを一番ザワつかせたニュース、それは「SKRILLEX​緊急来日」のニュースだったに違いない。
世界で、そして日本で、ダブステップと言えばSKRILLEX、と言われているほど、シーンを代表するアーティストであるSKRILLEXが、OWSLAのポップアップショップの開催に伴い東京・京都を巡るジャパンツアーを開催すると急遽発表があり、特にSKRILLEXのライブ未体験の若いファンたちは、待ちに待ったこの機会に沸き立った。チケットは東京・京都共にSOLD OUTし、改めて日本におけるSKRILLEX人気を実感させられた。

PHOTO BY MASANORI NARUSE​

今回のイベントに銘打たれた「Brownies & Lemonade(ブラウニー アンド レモネード)」とは、LAの人気イベントの名前であり、イベント当日まで出演者が伏せられているという非常にユニークな超人気イベントである。そのため、今回のWOMBでの公演でも、当初は「Brownies & Lemonade Afterparty」とだけ題され、SKRILLEXの名前は伏せられてチケットが販売されていた。



イベント当日、日中にはWOMBのラウンジにてOWSLAのポップアップショップが開かれ、長蛇の列ができた。OWSLAのアパレルラインは、レーベルのグッズながら、単純にファッションの観点から見てもクオリティは高く、しっかりとしたマテリアルとシンプルで洗練されたグラフィックに仕上がっている。


今回のポップアップショップでは、日本限定デザインのグッズも展開。駆けつけたファンの中には未成年のファンも多く見受けられ、OWSLAのグッズを手に取りどれを買おうかじっくり思案している様は、夜の公演には入れないものの少しでもSKRILLEXを身近に感じようとしているかのようだった。



いよいよイベントが始まり、SHOHO B2B FUMI、B&L ALL STARS、CRAYとプレイが続き、POINT POINTが徐々にBPMを上げ、フロアを攻撃的に盛り上げたところで、満を持して真打ちSKRILLEXが登場!

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SKRILLEXは、前半はKanye WestやKendrick Lamarのリミックス、Chance The Rapperらの楽曲をプレイしヒップホップ色が強めな展開を見せ、またDamian Marley等のレゲエのリミックスも織り交ぜた。後半には自身のトラックを数多くプレイ。Scary Monsters And Nice Sprites、BREAKN' A SWEAT等のアンセムソングが掛かると、観客たちは狂喜しながら飛び上がり、咆哮を上げた。

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メタル畑出身のSKRILLEXは、DJをさせてもアグレッシブなプレイで観客を惹き付ける。時にDJブース上に立ち上がり、マイクをフロアに振り上げて観客を煽り、肋骨を震わすような重低音のビートに合わせて体全体でパフォーマンスする圧巻のライブに、観客のボルテージも最高潮のまま全く下がることのない約1時間半だった。

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ライブ直後、iFLYERはSKRILLEXにインタビューを敢行。ライブ直後の興奮冷めやらぬ中、いくつかの質問をぶつけて、奇跡的に回答を得ることができた。


Q:日本のクラブシーン、EDMシーンについてどう思いますか?
日本のクラブシーンは大好きだよ。日本のEDMについては、クールではあるけど、もっと伸びしろがあるんじゃないかな。


Q:日本によく来てますよね。
とにかく日本はとても好きだよ。リラックスできるし、チルできる場所だからね。


Q:日本のアニメやゲーム、ボーカロイドが好きという噂がありますが、それは本当ですか? また、そこから何か音楽活動に影響を受けたことなどは?
いろんなことにインスパイアされてるけど、特に宮崎アニメの音楽は最高だと思う。

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どうやらSKRILLEXは久石譲(宮崎アニメ…ジブリアニメの曲を多く手掛けている)のファンであるようだ。
今回はクラブイベントということで、未成年者のファンの中には彼のプレイを見れずに悔しい思いをした方もいるかもしれないが、更にパワーアップしたSKRILLEXが我々の前に帰ってきてくれることを期待して待とう。日本が好きだと語る彼のことである、きっと近い将来、また日本で素晴らしいライブを披露してくれることだろう。

また、今回のヴェニューである渋谷 WOMB では、過去に未成年者もOKのデイタイムのダブステップイベントなども開催されている。クラブと言っても深夜営業ばかりではなく、イベントによってはデイタイム営業も行われていることがあるので、未成年者のミュージックファンもぜひこまめにチェックしてみては?