新型コロナウイルスにより世界中が大きな打撃を受けている中で、日本〜世界各国で活躍するアーティストたちに、彼らの住む国の近況と、仕事、音楽シーン、そして彼ら自身の生活に対する今現在の想いをインタビューしていくシリーズ「【新型コロナ VS. 世界のダンスミュージックシーン】アーティストたちが伝える各国の現状、シーンと彼らのこれから」。
今回は、トランスシーンを牽引する若手日本人アーティストで、数年前からスウェーデンに居住しアーティスト活動を行っている DJ / Producer の Rinaly（リナリー）。Rinaly は日本の主要クラブや大型フェス、海外でのプレイ経験も数多く、そのルックスと DJ プレイで日本のトランスファミリーを魅了してきた、グローバルに活躍するフィメール DJ だ。
2016年秋にリリースされた "Ronski Speed & Rinaly - Horoscope" は、トランス界のレジェンド Armin van Buurenのラジオショー "A State of Trance (ASOT)" にてフューチャーされ話題となった。その後、DJ MAG TOP 100 DJsで最高15位を獲得したこともあるトランス DJ / Producer、Andy Moor のレーベル AVA Recordings と契約を結び主力メンバーとなり、代表曲の"Astrology"を始め、" Yang & Diana Leah - Fuel the Fire (Rinaly Remix)"など8曲をリリースした。さらにその実力はAly & Filaにも認められ、トランス界のトップレーベルFuture Sound of Egyptからと契約しリリースを続け、勢いは止まらない。日本のみならず世界から注目を集めるトランス界の次世代アーティストである。
Rinaly はアップリフティングトランスをメインに、テックトランス、サイケデリックトランスをミックスした中毒性のあるプレイスタイルが特徴的で、一度パフォーマンスを見ると病みつきなってしまうことは間違いなしだ。
Rinaly - Phoenix Pinion [FSOE]
そんな Rinaly から、今後の活動についてや彼女の住むスウェーデンの様子について、現地からのメッセージが到着。Rinaly の近況報告を心待ちにしていたファンはもちろん、海外の現在の状況が気になる方も要チェックだ。
iFLYER： 現在のスウェーデンにおける新型コロナウイルスの状況、Rinalyさんの普段の生活はいかがですか？ また、アーティスト仲間、現地のお友達やご家族などは、新型コロナウィルスとどう立ち向かっていますか？
Rinaly：スウェーデンの人口は約1023万人で、東京都よりも少ない人口ですが1日100人以上の死者が出る日も多く、既に５月上旬の時点で3,000人程が犠牲になっている現状は恐ろしいです。引き継ぎ油断せずに気をつけていきます。
スウェーデンのアーティスト仲間の多くは時間をスタジオで費やし、ライブストリーム等で出来ることを色々試しています。私も普段楽曲制作や配信に力を注いでいますが、出勤時間が朝早い医療従事者と同居しているので、邪魔にならない時間を選んだり、家事で出来ることは手伝いながら音楽活動しています。三密にならない運動はむしろ推奨されているので散歩によく出掛けています。
iFLYER：スウェーデンにいる Rinaly さんから見た日本の状況や、スウェーデンでの日本に対する報道、日本のみなさんに伝えたいことは？
Rinaly：スウェーデンで日本の報道は滅多に見かけず、欧米諸国の報道が多いので、日本の状況が心配で欠かさず日本のニュースをチェックしています。スウェーデンは独自路線のソフトなコロナ対策を行い自主性を尊重しており、日本の緊急事態宣言より緩めです。日本でも主要国の報道が主なので、他の海外の様子にも目を向けてみると視野が広がると思います。私もスウェーデンに住んでいて、皆それぞれ状況が違うから温度差があるんだなと感じます。
また、出回っている情報は必ず正しいとは限らず、偽物の情報に惑わされないよう気を付けないといけません。コロナ便乗詐欺も急増していますし、冷静な判断が出来るよう注意が必要です。
iFLYER：現状、日本でもクラブやフェスが開催できなくなっていますが、音楽業界は今後どのようになっていくと思いますか？
Rinaly：海外アーティストのブッキングが暫く以前よりも難しくなり、国内アーティストへスポットが当たりドメスティックなイベントの価値が上がっていくのではないかと思います。本当に音楽を好きな人が残っていき、次世代のムーブメントで色々な変化が起こるのではないでしょうか。
iFLYER：Rinaly さんの日本ファン、そして iFLYER ユーザーの若い世代の皆さんへ新型コロナウィルスの現状について伝えたいことはありますか？。
Rinaly：外出自粛に疲れて気が緩んでしまう頃かもしれませんが、困難を乗り越える度人は成長して強くなると思います。明るい未来の為に、今は現実を受け止めて前を向き乗り越えていきましょう！こんな時期だからこそ私は音楽でみんなを勇気づけていきたいです。
iFLYER：2019年は EDC China を始めフェスに主演したり、アジア各国で単独公演を行ったりと精力的に活動されていました。Rinaly さんのよう にツアーを回っていたアーティストがフェスやクラブに出演する機会が現時点ではなくなってしまいましたが、その分どういったことに時間を費やしていますか？
Rinaly：普段の楽曲制作に加えて、お蔵入りになりかけていたプロジェクトを再開したり、自分と向き合い短所を磨く為に時間を費やしています。今年中はイベント開催出来ないかもしれないと想定してプランを立て直しています。再開が早くなったとしても、長引いてしまったとしても、色んな状況へ柔軟に対応出来る様に備えています。
また 毎月第4木曜日19時から Block FMでのRoom 138 Radio 放送に加え、外出自粛を続けているファンを想い現在は毎週土曜日の日本時間22時からTwitchでライブ配信 を行っています。
iFLYER：2020年は、コラボ楽曲も含めると既に4曲リリースされていますが、楽曲制作する上で Rinaly さんが最も大切にしていること、これだけは譲れないということがあれば教えて下さい。
Rinaly：自分の感情に正直に作る事。他人の意見を聞き入れ過ぎずに自分のセンスを信じる事。特に綺麗なメロディーを作る時は感情移入をしています。幸福感、悲しみ、怒り、その他言葉に表しにくいような複雑な想いを音に詰め込んでいます。そもそも、不器用で気持ちを言葉で伝えるのが苦手だった私は10年ほど前から気持ちを音で表現するようになったのが楽曲制作の始まりでした。始めた時の純粋な気持ちを大切にしていきたいです。
最近コラボ作が多かったのは、行き詰まった作品を誰かと一緒に作ることでヒントを得たり学ぶことが出来る良い機会だったからです。来年はもっと自分らしさを追求したソロでのリリースを増やしていけたら良いなと思います。
iFLYER：なかなか先が見えない不安な状況の中ですが、2020年下半期、2021年の Rinaly さんの活動やリリース、コラボなど楽しみなニュースがあればぜひ教えて下さい。
Rinaly：Jennifer Rene とのオリジナル曲、Christina Novelli の Remix 等、トランスシーンで世界的に知名度の高いボーカリストとの作品が今年の後半にあり、公開するのが楽しみです！5月15日に Aly & Fila 主宰のトップレーベル Future Sound of Egypt からリリースされる Bjorn Akesson & Rinaly - ’Icicles‘ は FSOE Radio で WONDER OF THE WEEK にも選ばれ自信作の大きなリリースです。
iFLYER：新型コロナウィルスが収束したらまず何をしたいですか？
Rinaly：オンライン上ではなく実際にみんなと会って同じ空間でトランスを楽しみたいです！ そしてみんなが笑顔で元気な姿が見られたら幸せです。
iFLYER：日本のファン、トランスファミリー、iFLYER ユーザーへメッセージを下さい。
Rinaly：毎日を笑顔で過ごす事は難しい状況だと思います。私もポジティブで居続けることは難しく、感情のコントロールが大変な時があります。
音楽の力で元気を与えられたらと思いライブ配信を始めましたが、ポジティブなコメントにこちらも元気を貰い、ファンの方に支えられ今の私がいることを改めて実感しています。
遠く離れたスウェーデンに居ても、日本のファンの方からのサポートはいつも変わらず1番強く本当に感謝しています。
みなさんの健康と安全を心から願っています。また会える日まで今は一緒に耐えて、日常が戻った時には一緒に楽しみましょう！
最後まで読んでくださった方、本当にありがとうございます！
Rinaly のセットをいち早く聴いてみたい！と言う方は、Rinaly の DJ Set が YouTube にアップされているのでこちらも要チェック！
Rinaly / DJ Set From Studio May 2020
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今回は、トランスシーンを牽引する若手日本人アーティストで、数年前からスウェーデンに居住しアーティスト活動を行っている DJ / Producer の Rinaly（リナリー）。Rinaly は日本の主要クラブや大型フェス、海外でのプレイ経験も数多く、そのルックスと DJ プレイで日本のトランスファミリーを魅了してきた、グローバルに活躍するフィメール DJ だ。
2016年秋にリリースされた "Ronski Speed & Rinaly - Horoscope" は、トランス界のレジェンド Armin van Buurenのラジオショー "A State of Trance (ASOT)" にてフューチャーされ話題となった。その後、DJ MAG TOP 100 DJsで最高15位を獲得したこともあるトランス DJ / Producer、Andy Moor のレーベル AVA Recordings と契約を結び主力メンバーとなり、代表曲の"Astrology"を始め、" Yang & Diana Leah - Fuel the Fire (Rinaly Remix)"など8曲をリリースした。さらにその実力はAly & Filaにも認められ、トランス界のトップレーベルFuture Sound of Egyptからと契約しリリースを続け、勢いは止まらない。日本のみならず世界から注目を集めるトランス界の次世代アーティストである。
Rinaly はアップリフティングトランスをメインに、テックトランス、サイケデリックトランスをミックスした中毒性のあるプレイスタイルが特徴的で、一度パフォーマンスを見ると病みつきなってしまうことは間違いなしだ。
Rinaly - Phoenix Pinion [FSOE]
そんな Rinaly から、今後の活動についてや彼女の住むスウェーデンの様子について、現地からのメッセージが到着。Rinaly の近況報告を心待ちにしていたファンはもちろん、海外の現在の状況が気になる方も要チェックだ。
iFLYER： 現在のスウェーデンにおける新型コロナウイルスの状況、Rinalyさんの普段の生活はいかがですか？ また、アーティスト仲間、現地のお友達やご家族などは、新型コロナウィルスとどう立ち向かっていますか？
Rinaly：スウェーデンの人口は約1023万人で、東京都よりも少ない人口ですが1日100人以上の死者が出る日も多く、既に５月上旬の時点で3,000人程が犠牲になっている現状は恐ろしいです。引き継ぎ油断せずに気をつけていきます。
スウェーデンのアーティスト仲間の多くは時間をスタジオで費やし、ライブストリーム等で出来ることを色々試しています。私も普段楽曲制作や配信に力を注いでいますが、出勤時間が朝早い医療従事者と同居しているので、邪魔にならない時間を選んだり、家事で出来ることは手伝いながら音楽活動しています。三密にならない運動はむしろ推奨されているので散歩によく出掛けています。
iFLYER：スウェーデンにいる Rinaly さんから見た日本の状況や、スウェーデンでの日本に対する報道、日本のみなさんに伝えたいことは？
Rinaly：スウェーデンで日本の報道は滅多に見かけず、欧米諸国の報道が多いので、日本の状況が心配で欠かさず日本のニュースをチェックしています。スウェーデンは独自路線のソフトなコロナ対策を行い自主性を尊重しており、日本の緊急事態宣言より緩めです。日本でも主要国の報道が主なので、他の海外の様子にも目を向けてみると視野が広がると思います。私もスウェーデンに住んでいて、皆それぞれ状況が違うから温度差があるんだなと感じます。
また、出回っている情報は必ず正しいとは限らず、偽物の情報に惑わされないよう気を付けないといけません。コロナ便乗詐欺も急増していますし、冷静な判断が出来るよう注意が必要です。
iFLYER：現状、日本でもクラブやフェスが開催できなくなっていますが、音楽業界は今後どのようになっていくと思いますか？
Rinaly：海外アーティストのブッキングが暫く以前よりも難しくなり、国内アーティストへスポットが当たりドメスティックなイベントの価値が上がっていくのではないかと思います。本当に音楽を好きな人が残っていき、次世代のムーブメントで色々な変化が起こるのではないでしょうか。
iFLYER：Rinaly さんの日本ファン、そして iFLYER ユーザーの若い世代の皆さんへ新型コロナウィルスの現状について伝えたいことはありますか？。
Rinaly：外出自粛に疲れて気が緩んでしまう頃かもしれませんが、困難を乗り越える度人は成長して強くなると思います。明るい未来の為に、今は現実を受け止めて前を向き乗り越えていきましょう！こんな時期だからこそ私は音楽でみんなを勇気づけていきたいです。
iFLYER：2019年は EDC China を始めフェスに主演したり、アジア各国で単独公演を行ったりと精力的に活動されていました。Rinaly さんのよう にツアーを回っていたアーティストがフェスやクラブに出演する機会が現時点ではなくなってしまいましたが、その分どういったことに時間を費やしていますか？
Rinaly：普段の楽曲制作に加えて、お蔵入りになりかけていたプロジェクトを再開したり、自分と向き合い短所を磨く為に時間を費やしています。今年中はイベント開催出来ないかもしれないと想定してプランを立て直しています。再開が早くなったとしても、長引いてしまったとしても、色んな状況へ柔軟に対応出来る様に備えています。
また 毎月第4木曜日19時から Block FMでのRoom 138 Radio 放送に加え、外出自粛を続けているファンを想い現在は毎週土曜日の日本時間22時からTwitchでライブ配信 を行っています。
>>Block FM Rinaly presents ROOM 138 Radioはこちらから！
>>Rinaly の Twitch はこちらから！
iFLYER：2020年は、コラボ楽曲も含めると既に4曲リリースされていますが、楽曲制作する上で Rinaly さんが最も大切にしていること、これだけは譲れないということがあれば教えて下さい。
Rinaly：自分の感情に正直に作る事。他人の意見を聞き入れ過ぎずに自分のセンスを信じる事。特に綺麗なメロディーを作る時は感情移入をしています。幸福感、悲しみ、怒り、その他言葉に表しにくいような複雑な想いを音に詰め込んでいます。そもそも、不器用で気持ちを言葉で伝えるのが苦手だった私は10年ほど前から気持ちを音で表現するようになったのが楽曲制作の始まりでした。始めた時の純粋な気持ちを大切にしていきたいです。
最近コラボ作が多かったのは、行き詰まった作品を誰かと一緒に作ることでヒントを得たり学ぶことが出来る良い機会だったからです。来年はもっと自分らしさを追求したソロでのリリースを増やしていけたら良いなと思います。
iFLYER：なかなか先が見えない不安な状況の中ですが、2020年下半期、2021年の Rinaly さんの活動やリリース、コラボなど楽しみなニュースがあればぜひ教えて下さい。
Rinaly：Jennifer Rene とのオリジナル曲、Christina Novelli の Remix 等、トランスシーンで世界的に知名度の高いボーカリストとの作品が今年の後半にあり、公開するのが楽しみです！5月15日に Aly & Fila 主宰のトップレーベル Future Sound of Egypt からリリースされる Bjorn Akesson & Rinaly - ’Icicles‘ は FSOE Radio で WONDER OF THE WEEK にも選ばれ自信作の大きなリリースです。
>>Bjorn Akesson & Rinaly - ’Icicles‘ ダウンロード / ストリーミングはこちらから！
iFLYER：新型コロナウィルスが収束したらまず何をしたいですか？
Rinaly：オンライン上ではなく実際にみんなと会って同じ空間でトランスを楽しみたいです！ そしてみんなが笑顔で元気な姿が見られたら幸せです。
iFLYER：日本のファン、トランスファミリー、iFLYER ユーザーへメッセージを下さい。
Rinaly：毎日を笑顔で過ごす事は難しい状況だと思います。私もポジティブで居続けることは難しく、感情のコントロールが大変な時があります。
音楽の力で元気を与えられたらと思いライブ配信を始めましたが、ポジティブなコメントにこちらも元気を貰い、ファンの方に支えられ今の私がいることを改めて実感しています。
遠く離れたスウェーデンに居ても、日本のファンの方からのサポートはいつも変わらず1番強く本当に感謝しています。
みなさんの健康と安全を心から願っています。また会える日まで今は一緒に耐えて、日常が戻った時には一緒に楽しみましょう！
最後まで読んでくださった方、本当にありがとうございます！
Rinaly のセットをいち早く聴いてみたい！と言う方は、Rinaly の DJ Set が YouTube にアップされているのでこちらも要チェック！
Rinaly / DJ Set From Studio May 2020
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