NIKKEI ASIA の報道によると、日本が新型コロナウイルスの予防接種を受けた市民に対し「デジタルワクチンパスポート」を発行し、中国、EU、および海外旅行の解放を目的としたワクチンパスポートを採用しているその他の国々に追随する方針であると伝えた。

この証明書は、モバイルアプリで管理できるデジタルワクチンパスポートとなっており、国際基準に準拠しているため、飛行機への搭乗時やホテルへのチェックイン、運送業者等が仕事で必要な際に予防接種を受けたことを証明できるものとなっている。

2020年度、新型コロナウイルスの影響により、航空交通量は3分の2も減少、観光産業は悪化、海外旅行もほぼ壊滅状態となった。この新型コロナウイルスのデジタルワクチンパスポートが、新型コロナ以前の産業状態を取り戻すための万能薬になるのではないかと見られている。

日本政府は、来月導入予定のアプリにこのデジタルパスポート機能を追加することを検討していると報じられている、このアプリには、政府による予防接種プログラムの進捗状況を追跡する新たなシステムもリンクされるとのことだ。なお、このアプリは、海外旅行をする日本人だけではなく、日本に滞在して帰国する外国人も対象となる。

政府は、国内旅行へのワクチンパスポートの利用に関しては慎重であるようで、田村憲久厚生労働相は「この文書は差別や偏見につながる可能性がある」と述べた。これは国会の一部議員の間でも共通の認識であるようで、日本政府は「プログラムが開始されたとしても、観光需要を刺激するための GO TO キャンペーンにワクチンパスポートを使用することは計画していない」という。

EUは夏までにワクチンパスポートの発行を計画している。日本からEUを訪れる場合、飛行機への登場の際にワクチンパスポートの定時が求められる場合がある。中国は今月、独自のバーションのワクチンパスポートを発行したが、ワクチンを接種した旅行者も、本土に到着した後は検疫が必要となる。

日本政府は、認証の基準を決定する際に、EU証明書と世界経済フォーラムが提唱するユニバーサルデジタルパスポート「CommonPass」を参照するとのことだ。また、日本では既に紙の形式で証明書を発行しており、ワクチンを接種した人は、地方自治体が発行したワクチン接種証明書を入手することができる。