The Guardian が掲載した最新レポートによると、イギリスでは新型コロナウイルスの感染が再拡大しているため、チケット購入者の約40%が実際にはイベントに参加していないとのことだ。イギリスでは7月にようやくイベントが再開されたが、ナイトクラブやコンサートなどのチケットは購入されているものの、購入者の10人に4人が参加していないと推定されている。

イギリスでは今年2月、新型コロナウイルスに関する規制を段階的に緩和していき、ナイトクラブなどの再開を当初6月21日定めていた。これは後に7月19日に延期となったものの、この緩和発表後は、再開ムードが高まり、数々のコンサートやイベントのチケットが販売から数分で売り切れるほどだった。


そこから約5ヶ月が過ぎ、チケット購入者がイベントに参加しない人の割合は、パンデミック前は約5%程度だったところが現在は40%にまで膨れ上がっており、通常時の約8倍の数値になっているという。パンデミック以前からチケットを購入してもイベントに参加しないという事例は多少はあったものの、この問題は現在大きなスケールで深刻な問題になっているという。

キャパシティの100%のチケットが販売されてもそのうちの約40%がイベントに現れなかった場合、例えチケットの払い戻し等の申請がされなかったとしても大きな損失になるとのことだ。その理由の一つとして、バーの売り上げが上がらないことが挙げられる。

また The Guardian にコメントをしたイベント関係者は、例え有名なアーティストで、ソールド・アウト公演だったたとしても、チケット購入者が現れないという来場者の減少事例は発生しているという。そしてこの現象は連日起きているため、アーティストにも大きな影響を与えているとのことだ。

この現象について、新型コロナウイルスを懸念しているためなのか、症例数が増加しているからなのか、またはチケット購入者の気持ちが公演から薄れてしまったのか、その理由は定かではないとしつつも、音楽業界を破壊していると報道されている。