ロンドン発の、プロデュサー、ボーカリスト、DJ などの情報を掲載するメディア Pirate によって発表された新調査によると、65% の DJ が自身のショーで自身の好きな楽曲をプレイしていないとのことだ。


音楽配信プラットフォーム Spotify が提供する Spotify Wrapped(Spotify まとめ)のデータを使用し、UK 圏内の DJ 260名に調査を行なったところ、65% の DJ は自身が実際に聴いている楽曲を自身のショーにてプレイしていないという。

匿名で行われたこの調査にて、UK のあるテクノ DJ は、2022年度の自身の「Spotify で最も聴いたアーティスト」のトップアーティストは、ロックの殿堂入りも果たしているイギリスのロックバンド The Who(ザ・フー)だったそうだ。また、UK のあるジャングル DJ が Spotify で最も聴いたトップアーティストは Lana Del Rey(ラナ・デル・レイ)という結果に。更に、とあるハウス DJ の「Spotify にて最も聴いたジャンル」のトップジャンルは、アフロ・ポップであったとのことだ……。

Pirate の調査にて63% の DJ は「音楽の好みは周りの環境で変化する」と回答しているとのことだ。また UK 出身のベース DJ は、「シューゲイズやドリームポップを聴きながら毎朝目覚めを迎える。日中はアコースティックやジャズ、地元のラジオを聴く。夜になると叙情的で力強い音楽(Nick Cave や Kae Tempest など)を聴くか、完璧に激しいエレクトロニック・ミュージック(Burial や Ross From Friends など)を聴く。」と回答している。

ほとんどの DJ は Spotify だけを使用しているわけでないようで、75% の DJ は SoundCloud の DJ セットにて新しい音楽を発見している。また調査で回答した DJ は「主に SoundCloud を使用して新しい音楽を掘っています。特に関連トラックのセクションは素晴らしいと思う。それから SoundCloud 内にある Stations セクションは、自分が聴いた音楽に基づいて曲のリストを作成してくれるのでこれも役立っている」とコメントしている。

このようなストリーミングサービスに加え、60% の DJ は、友達を通じて新しい音楽を発見するとも回答している。

まあ、必ずしも DJ たちの実際に聴いている音楽と現場でプレイする音楽が同じではないことは、DJ を職業としているのであれば当たり前のような気もするが……。