グローバルに展開する音楽ストリーミング・プラットフォーム大手の Spotify(スポティファイ)が、アーティストやレーベルの楽曲を優先的に配信し、潜在的なファンに届けるためのツール「Discovery Mode(ディスカバリー・モード)」の提供をスタートしたが、クリエイターが同プラットフォームを通じてプッシュされるためには "低いロイヤリティ率に同意する必要がある" という点において、アーティストたちからの厳しい批判を受けている。
 

Spotify Discovery では、プロモーションと引き換えに、クリエイターは通常より低いロイヤリティ・レートに同意する必要があり、Spotify に30%のロイヤリティ・レートを手数料として支払う必要が出てくる。このレートは、選択されたコンテンツが Discovery フィードを選択した期間、Radio & Autoplay 内で発生するストリームの一部に対してのみ適用される。Radio & Autoplay 以外のエリアでの楽曲その他のストリームは、全て手数料無料である。

賄賂や、その他の業界慣習が問題視されている一方で、アーティストたちが実際に徴収される料率はロイヤリティシェアの50%近く、約束された露出に見合った利益はないと批判している。
アーティストの Luca Lush は、Twitter に次のような感想を述べている。
「Spotify の最も捕食的な変更は、"Discovery Mode" である」

更に、同じくアーティストの John Michie も以下のようにかコメントしており、しかも30%の減収となったとのことだ。
「ちょっと言いたいんだけど……Spotify の Discovery Mode を試してみたら、再生回数もリスナー数も増えていない」

果たして、Discovery Mode を使用して実際に費用に見合った成果を出せているアーティストはどのくらいいるのだろうか。今後も状況を注視していきたい。