ハードコア・テクノとアンダーグラウンドなエレクトロニック・ミュージックに特化したドイツ・ベルリンの「世界一入り難いクラブ」として知られるアイコニックな名門クラブ「Berghain(ベルグハイン)」にて、なんと Skrillex(スクリレックス)が公演を開催することになった。
Skrillex の公演は、ベルリンを拠点とするレコードレーベル PAN の15周年イベントの一環として開催されるが、商業的な EDM アーティストをベルグハインのホールに招き入れることは、その歴史の中であくまでもアンダーグラウンド一徹を通してきたベルグハインにとって異例のことであり、それはまた Skrillex サイドにとっても同じく異例のことだ。


ベルグハインは世界中のテクノ原理主義者やテクノファンの聖地として崇められてきたクラブだ。かつて発電所だった建物が現在はベルグハインとして使用されており、そのインダストリアルな外観、厳格なドアポリシー、写真撮影禁止のルール、そして翌日まで続くこともあるマラソン DJ セットでよく知られている。その妥協のない姿勢は、アンダーグラウンド・テクノを支持するクラブとして伝説的な地位を獲得している。

そんなベルグハインに Skrillex を招聘するという発表は、シーンに衝撃を与えた。アンダーグラウンドとメインストリームのエレクトロニック・ミュージックの境界線を曖昧にする、予想を裏切るコラボレーションとなり、ベルグハインが Skrillex のようなアーティストに積極的に門戸を開きはじめたこの事実は、同クラブの新たな倫理観と新しい音楽シーンを開拓したいという意欲を物語っている。