ワシントンポスト紙によると、NYU(ニューヨーク大学)の心理学教授であるPascal Wallish(パスカル・ウォリスシュ)とNYUの卒業生Nicole Leal(ニコール・リー)が行った最近の研究の調査報告で、サイコパス(精神病質者)が好みがちな曲の傾向が明らかになった。

ちなみに、犯罪心理学者のロバート・D・ヘアによるサイコパスの定義には「良心が異常に欠如している」「他者に冷淡で共感しない」「慢性的に平然と嘘をつく」「行動に対する責任が全く取れない」「罪悪感が皆無」「自尊心が過大で自己中心的」「口が達者で表面は魅力的」という点が挙げられている。

また、オックスフォード大学の心理学専門家ケヴィン・ダットンは「極端な冷酷さ」「無慈悲」「エゴイズム」「感情の欠如」「結果至上主義」をサイコパスの主な特徴として挙げている。サイコパスの診断基準は現状ではチェックリストのみであるようだが、医学的にはサイコパス状態であったとしても、反社会性などがなければサイコパスには分類されないようで、それらの基準を満たした人は行動面に異常が見られることが多いとのことだ。


Pascal Wallish教授らの研究では、音楽の好みの傾向と精神病との相関関係を調べようとし、190人以上のNYUの心理学科の学生が自分の精神状態のレベルを評価してから、聴いた音楽を評価するというものだった。

その結果、サイコパス傾向にあるの人が好む可能性が高い楽曲はJustin Bieber(ジャスティン・ビーバー)の「What Do You Mean」Eminem(エミネム)の「Lose Yourself」Blackstreet(ブラックストリート)の「No Diggity」などが挙げられたという。


Justin Bieberの「What Do You Mean」

Eminem「Lose Yourself」

Blackstreet「No Diggity」

決して上記の曲が好き=サイコパスというわけではないのであしからず。むしろ、魅力的な名曲は様々な心理状態の人をも虜にしてしまう、ということだろう。