新型コロナウィルスによるパンデミックは、世界中に経済的な被害をも及ぼしている。
そんな中、ニュージャージー州のレストラン「The Starving Artist in Ocean Grove」では、常連客の1人が 43.18ドルの支払いに対し、1,000 ドル(約10万8千円)のチップを無言で残して去っていったそうだ。


The Starving Artist in Ocean Grove のオーナー Arnold Teixeira 氏は、CNN に対し下記のコメントを発表。

この常連客は2001年から通ってくれているお客さんで、彼は自分の身元は明かしたくないと言っている。このお客さんは、当日、家族と一緒にレストランで食事をとり、何も言わずに去ってしまった。担当ウエイトレスがレシートに書かれてあるチップの金額を見て、泣き崩れてしまった。その後、別のウエイトレスもそのレシートを見た瞬間、泣き出してしまった。その後、僕もその金額を見て立ちすくみ……泣いてしまったんだ。この出来事は僕たちにとって、とてもエモーショナルなものだった……このパンデミックの状況で、経営が非常に難しいと感じていたからだ。

▼The Starving Artist in Ocean Grove 朝食サンドイッチ

この常連客は、レストランの21周年記念を祝ったばかりのThe Starving Artist in Ocean Grove へ訪問し、家族と共に朝食を取り、約10万8千円のチップと共に温かいメッセージを添えて去っていった。

すごく困難で大変な時期に一生懸命レストランで働いてくれてありがとう。美味しい料理、暖かい笑顔、それから最高なレストランの雰囲気にとても感謝しています。どうか僕たちがあなたたちに感謝していることを知っていてください。The Starving Artist in Ocean Grove が無ければ素敵な夏を迎えることができない。僕の息子はこう言っている。「ここは2001年から僕たちの一番大好きな場所だ」と……。

メモの最後には「チップは従業員全員で分けて下さい」と書いてあったため、オーナーである Arnold Teixeira 氏を除いた従業員 7人でチップを分けたとのことだ。

Arnold Teixeira 氏によると、パンデミックの影響で3月はレストランをクローズしなければなかった。再オープン後も、本来であれば夏シーズンに向けて売上は上がる予定だったが、再オープン後の現在も、売上は本来の50%以下であるとのことだ。今だにとても苦しい状況が続いているが、こうやってチップを与えてくれる人が現れ、人類に対する希望を持ったと語っている。

The Starving Artist in Ocean Grove 店内の様子

The Starving Artist in Ocean Grove

Offical HP
Facebook