今年で結成25周年を迎えるフランスのインディー・ポップ・バンド Phoenix(フェニックス)のフロントマンである Thomas Mars(トーマス・マーズ)は、11月4日(金)に発売が予定されている7枚目のフルアルバム『Alpha Zulu』のレコーディングのプロセスにおいて、同じくフランスのエレクトロニック・デュオで既に解散した Daft Punk(ダフト・パンク)メンバーの Thomas Bangalter(トーマ・バンガルテル)とコラボレーションしたことを、Stereogum のインタビュー・シリーズ「We've Got A File On You」にて明かした。

▼サビの部分の音と映像がなんともクセになる Alpha Zulu のMV

その中で、Daft Punk は Phoenix のアルバム制作にも深く関わっていたミュージシャンで、2019年にパリで不慮の転落事故により悲劇的な死を遂げたフランスのハウス・デュオ Cassius(カシアス)のメンバーの Philippe Zdar(フィリップ・ズダール)の穴を埋める役割も果たしていたと語られている。

▼ Philippe Zdar

この作品では、ミキサーが重要な役割を果たした。
Daft Punk のトーマ(バンガルテル)が何度か来て、フィリップがそうしていたように、僕らを助けてくれた。彼は、僕らのことや、僕らがどこに行きたいのかを知っているからこそ、アドバイスをしてくれるカリスマ的存在だった。彼は、僕らがどこに行きたいのか、どこから来たのかを知っていて、友人でもあるからだ。トーマは、(フィリップと)同じような役割を少しばかり担っていた。彼は曲の可能性を知っていて、でもがどんな音になるのかを知っているんだ。彼は僕らが曲を選ぶのを少し手伝ってくれる。

また、Thomas Mars とPhoenix のリード・ギタリストである Laurent "Branco" Brancowitz(ローラン "ブランコ" ブランコウィッツ)は、インタビューの他の部分で、2010年のマディソン・スクエア・ガーッデンでのアンコールで、Daft Punk を呼び出して、"Harder, Better, Faster, Stronger" を演奏した際の壮大なカメオ出演についても語っている。

セットリストを見て、"Harder, Better, Faster, Stronger" や "1901" を振り返るのは楽しいよ。あれは本当に楽しい思い出だ。

"秘密を守る" ということも、本当に楽しかった。マディソン・スクエア・ガーデンのスタッフに見えないように、大きなカーテンを引いて、何を演奏しているかわからないように、ロボットのようにリハーサルをしなければならかったんだ。「今夜は特別なことが起こる」とレコード会社に言うと、それが漏れてしまうから、クルーの人々や僕らのために働いている人たちにも秘密にしていた。それは本当に楽しかった。

なお、Phoenix のニューアルバム『Alpha Zulu』のレコーディングは、ルーブル美術館にある装飾芸術博物館(Musée des Arts décoratifs)にて行われたという。