フランス出身の2人組で伝説的エレクトロバンド、Daft Punk。「Alive 2007」から10年が経ち、10年ぶりのツアー開催の噂がささやかれていたが未だに発表は無く、残念ながらDaft Punkの来日は期待できなさそうだ。

そんなDaft Punkが1997年にリリースしたアルバム「Homework」はDaft Punkの伝説の序章となったうえに、現在も進化を続ける「エレクトロ」というジャンルが形作られるきっかけにもなった、歴史的な一枚なのだ。その「Homework」に収録されている「Revolution909」はメンバー、Thomas Bangalterの私物であるドラムマシーン「TR-909」のプリセットの名前から引用された。「TR-909」はこのアルバムで多く使用された機材で、Daft Punkの歴史を語る上では欠かせないマシン。

先週、Thomas Bangalterが実際に使用した「TR-909」が売りに出された。今回の出品にあたり「価値が決められない」という理由でオークション形式で出された。

Thomas BangalterはTR-909をこれまでに10台所有しており、今回出品されたのは5台目。機材の側面には「5」の文字があり、まぎれも無い実物であることが分かる。機材自体は3万円程度の市場価値のものであるが、Daft Punkが使用したというプレミアも付き、すでに100万円以上の入札が入っている。

Daft Punkは2013年にPharrell Williams, Nile Rodgersを迎えた「Get Lucky」、そして昨年はThe Weekndに提供した楽曲「I Feel It Coming」「Starboy」の2曲でグラミー賞セレモニーのステージに上がった。まだオリジナル曲の噂は無いが、Daft PunkのThomas Bangalterがカナダのインディーロックバンド、Arcade Fireの「Everything Go」のプロデューサーとして参加しており、彼らの音楽制作活動は徐々に動き出しているかもしれない。