IFPI(国際レコード産業連盟)が、世界中の音楽習慣に関するレポートの最新版を発表、それによるとメキシコが世界の他のどの地域よりも音楽を聞いている時間が長いなど、国別などで興味深いデータが明らかになった。

世界の音楽収益の92%を占める21カ国16歳から64歳までの34,000人を対象とする調査に基づいたこのレポートは、アメリカ、アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、メキシコ、オランダ、ニュージーランド、ポーランド、ロシア、南アフリカ、韓国、スペイン、スウェーデン、イギリス、中国、インドを対象国として実施。

1週間に音楽を聴く時間の平均は、2018年の17.8時間と比較して、2019年は週18時間に増加。国別では「メキシコ」が一番長く、1日平均3時間半、週平均25.6時間で全世界の平均を約8時間上回った。メキシコで最も人気のあるジャンルは「ロック」「ポップ」「ラテンポップ」だった。


ここ数年で「サブスクリプションのストリーミングサービス」を利用している人数は増え、回答者の89%が有料または無料のストリーミングサービスを使用、35歳〜64歳の成長率が高く、その年齢層の54%が利用しているとのことだ。(前年比8%UP)

全体の64%が過去1ヶ月以内に Spotify や、Amazon、Apple Music、Deezer などのストリーミングサービスで音楽を聞いおり、週に4時間以上使用しているという。
 

音楽を聴くための手段は「ラジオ」が最も人気で29%を占めており、「スマートフォン」はラジオに続き27%で2位となっている。しかしこれも年齢層によって差があり、若者はスマートフォンで聴く割合が高く、16歳〜24歳の若者は44%と圧倒的にスマートフォンを使う人が多い。

「過去3ヶ月にスマートスピーカーを利用して音楽を聞いた」人の割合は全体で20%、アメリカが34%、イギリスが30%と高く、その後にドイツの22%、スウェーデンの19%と続いている。


「音楽はあなたにとってどのくらい重要なのか?」という調査では、わずか2.5%の人が「音楽は重要ではない」と回答。54%の人が「自分は音楽愛好家である」と言っており、南アフリカでは75%もの人が自身を音楽愛好家と表現、アメリカとメキシコがその後に続き62%だった。

最も音楽が聞かれている場所は「車の中」で70%、「家でリラックスしながら聴く」という人が64%、「料理や掃除をしながら聴く」という人が51%と続く。
 

世界中で最も人気のあるジャンルは「ポップ」で、その後に「ロック」、「オールディーズ」、「ヒップホップ」と続く。トップ10は右上の画像の通り。

最も音楽を購入している国は韓国で、週に聴く時間は13.9時間と平均よりも下回っているが、回答者の44%が1か月以内に音楽を購入。アメリカよりも10%高く、世界平均と比較すると20%も高い結果に。


レポートの詳細は以下の PDF でも確認できる。
https://www.ifpi.org/downloads/Music-Listening-2019.pdf