3月後半までフェスの通常開催をするか否かを決めかねていた、アメリカ最大級の音楽とアートのフェス・Burning Man だが、やはりコロナ禍の影響からは逃れられなかったようだ。

砂漠の中で開催され「奇祭」と称される Burning Man だが、4月10日「2020年の "砂漠での" 開催はない」と Burning Man Project の CEO である Marian Goodell から発表された。Burning Man には約8万人もの人々が集まるため、この大きな集会を予定通り8月に安全に開催するのは実質的に難しい、と判断されたようだ。

しかし、それにも増して音楽ファンたちを驚かせているのが、Burning Man が2020年に Black Rock City(ブラック・ロック・シティ/Burning Man 開催中のみフェス参加者によって砂漠に形成される、共同生活を営むための街)を形成するのが "インターネット上" であることだ。

オフィシャルサイト内の Q&A によると、このヴァーチャルのBlack Rock City には、参加できる人数に制限はないが、バーチャル開催であったとしてもコストは掛かるため、有料のチケットが販売されるようだ。

なお、現在までに Burning Man のチケットを購入している人のうち、希望者には代金が払い戻されるとのことだが、Burning Man を継続させるための支援金としてチケット代金を募金に当てることもできるようだ。

Burning Man Project は非営利団体であり、フェス開催期間以外にも通念を通して多くのスタッフたちが働いているが、Burning Man の Black Rock City のチケット収入は、年間を通しての収益の約 90%をも占めており、Burning Man 開催期間以外のスタッフに支払われる給与もここから捻出されているとのことだ。