オランダ政府は、新型コロナウイルス禍により困窮するライブエンターテインメント企業による数週間の抗議活動の後、オランダの文化部門のための緊急資金として4億8,200ユーロを割り当てると発表した。

4月には3億ユーロが文化事業援助のための資金として発表されていたが、それに続いてこの新たな資金調達が現地時間の8月28日付で発表された。

特に、近隣のドイツと比較して創造的なビジネスのために行動するのが遅いと批判されているオランダの文化大臣 Ingrid Van Engelshoven は、オランダの新聞社である Volkskrant に対し「オランダの文化部門は、彼らのニーズが満たされていないと今言うことはできない」と信じていると語った。

この援助についての発表は、オランダのライブ業界に対する政府からの更なるサポートを確保することを目的とするキャンペーンである「Night of Liveキャンペーン」「#SoundofSilenceキャンペーン」が行われた後に実施が発表された。オランダでは、ライブ産業の一部が再開されつつあるものの、厳しいソーシャルディスタンスの規制により、ライブビジネスの大部分は、通常の状態とは程遠い状態であるとのことだ。

この4億8,200ユーロのうち、1億5,000万ユーロが地方の音楽会場や劇場のサポートのために使用されるとのことだ。

更に、2億ユーロは大規模な文化施設と、その周辺のアーティスト、自営業者のエコシステムに割り当てられるとのことだ。アムステルダムの AFAS ライブアリーナにおける「ナイトオブライブ」のライトアップ、映画製作者、美術館、歴史的な船舶 Brown Fleet 等がその対象となっている。

また、1400万ユーロは、舞台芸術基金の最新の決定で、助成金を失ったイベントや企業にも割り当てられるとのことだ。

文化大臣は以下のように述べている。

「他のセクターと同様に、文化的および創造的セクターは(新型コロナウイルス禍におけるこの状況に)適応する必要がある。

しかし、内閣はコロナ危機の後も、強力な文化的および創造的なセクターの存続を望んでいる。それは、オランダの健全なビジネス環境に大きく貢献している」